奥寺康彦と長谷部誠をつなぐ称賛 独名将を魅了した「1人で3人分」の万能性
2人を知るドイツ人の証言、「オクと長谷部は確かに共通点が多い」
「オクと長谷部は、確かに共通点が多い。どちらもプロフェッショナルとして模範的だし、様々なポジションができる。個人的には、長谷部は中央に置きたい選手だけど……。まあ、2人を比べれば、オクの方が、もう少しダイナミックだったかな」
長谷部は、奇しくもかつて奥寺が在籍したヘルタとの一戦で、奥寺に並ぶブンデスリーガ通算234試合出場を達成。そして続くフライブルク戦で235試合目のピッチに立ち、日本人最多記録を更新した。
歴代2位となった奥寺だが、その他に25試合の2部リーグ出場や、チャンピオンズカップ(現在のCLとは異なり当時は各国リーグ王者のみが出場できた)をはじめとする欧州カップ戦での通算17試合出場の記録が刻まれている。日本サッカー“冬の時代”にドイツへの道を切り拓いた先人の功績は、今も色褪せることがない。
(文中敬称略)
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加部究●文 text by Kiwamu Kabe