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子供の“軽いプレー”と向上心の相関性 才能の芽を潰さない「見極める力」とは

チャレンジする姿勢を咎めず、アイデアを育むためのヒントの提供を

 サッカーは相手がいるスポーツだ。ボールを動かすと人が動き、人が動けばスペースができる。しっかり守ろうとしている相手に対してチャンスを作り出すためには、相手を動かし、自分たちが有利な状況を作り出す駆け引きが重要になる。そのために大切なのは、選手がアイデアを持ってプレーすることであり、アイデアを育んでいくためには、様々な経験と知識が必要になる。

 そしてそのための経験と知識を手にするためには、ミスを恐れずチャレンジしていく姿勢がなければいけない。子供が難しいことにもチャレンジしようとする向上心を、潰してしまってはあまりにもったいない。

 どういう局面で、どんな動きをすると相手は困り、自分たちに優位な状況を作れるのか。それを知るためのヒントを指導者が提供し、それを自分のものにするための経験の場を最大限に生かしていく。サッカーに限らず、どの分野でも同じように大切なことだと思う。

【了】

中野吉之伴●文 text by Kichinosuke Nakano

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中野 吉之伴

1977年生まれ。ドイツサッカー連盟公認A級ライセンスを保持する現役育成指導者。ドイツでの指導歴は20年以上。SCフライブルクU-15チームで研鑽を積み、現在は元ブンデスリーガクラブであるフライブルガーFCのU12監督と地元町クラブのSVホッホドルフU19監督を兼任する。執筆では現場での経験を生かした論理的分析が得意で、特に育成・グラスルーツサッカーのスペシャリスト。著書に『サッカー年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)、『ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする』(ナツメ社)がある。WEBマガジン「フッスバルラボ」主筆・運営。

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