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偏差値71の名門 高崎の文武両道ジャンパーがこだわった「陸上一本」じゃない3年間

文武両道の3年間を貫いた大平海史【写真:荒川祐史】
文武両道の3年間を貫いた大平海史【写真:荒川祐史】

貫いた文武両道「部活だけだと躓いた時、逃げ場がない。勉強があると楽になる」

「高校3年間で、この夏のインターハイがてっぺんになる」。そう覚悟を決め、1日の練習、1本の跳躍を無駄にすることなく打ち込み、成績を伸ばしてきた。もちろん、勉強も手を抜かなかった。直近の試験では文系で学年7位。「部活だけやっていると躓いた時、逃げ場がなくなる。勉強もあると楽になる」。勉強と部活を互いに生かし合い、文武両道を貫いた。

 中学2年から本格的に始めた走り高跳び。バーが落ちるか否か、二つに一つで結果が分かれる。「小学校の授業でやった時から人と高さを競い合うことが楽しかった。クリアできる、できないというゲーム感覚がいつも面白かった」。その楽しさに魅了され、集大成に位置付けた高校最後のインターハイまで駆け抜けた。

 すべてをこの夏にかけてきた分、卒業後も競技を続けるかどうかはわからない。国立大の一般受験も視野に入れ、将来は得意の英語を生かし、海外を股にかけた仕事をするという夢も持っている。しかし、ただ一つ言えることがある。「自分のやりたい練習をメニューに組んで、自由にやらせてもらえた。やっぱり、この学校に入って良かった」と。

 1センチでも高く――。自分に足りないものは何かを考えて跳び、失敗してはまた跳ぶ。そうして日々練習を重ね、記録を伸ばしてきた経験は人生に置き換えた時、未来を明るく照らす力に必ずなる。日本一に届かなかったとしても、高崎と、走り高跳びから得たすべてに無駄なことは、一つもない。

◇インターハイの陸上は4日から8日まで熱戦が繰り広げられた。全国高体連公式インターハイ応援サイト「インハイTV」を展開。インターハイ全30競技の熱戦を無料で配信中。また、映像は試合終了後でもさかのぼって視聴でき、熱戦を振り返ることができる。

(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)

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