広島皆実、主将不在も2つの「わくわく」パワーで8強 監督「僕自身がわくわくした」
2つの「わくわく」が、チームを勝利に導いた。全国高校総体のバスケットボール男子は、30日にサンアリーナせんだいで3回戦を行い、広島皆実(広島)は、98-78で実践学園(東京)を破って8強入りを決めた。
インターハイ男子3回戦で実践学園を撃破、勢い生んだエースと下級生
2つの「わくわく」が、チームを勝利に導いた。全国高校総体のバスケットボール男子は、30日にサンアリーナせんだいで3回戦を行い、広島皆実(広島)は、98-78で実践学園(東京)を破って8強入りを決めた。
試合直前に、主将でゲームメーカーの阿部優月(3年)がアキレス腱を痛めて不調に陥った。藤井貴康監督は、状態の回復が不十分と判断。大一番になるであろう準々決勝で阿部が出場できる可能性を最大限に引き出すため、3回戦を阿部抜きで戦った。広島皆実には、1年次から年代別代表を経験している三谷桂司朗(3年)という大黒柱がいるが、当然、相手は警戒して来る。第1ピリオドは、三谷が「司令塔が出られないのは大きくて、自分がゲームキャプテンを務めて、どうやってまとめようかと、ちょっと戸惑って、それがプレーに出た」と話したように相手ペースで進んだ。第2ピリオドで8点のビハインドとなったが、「苦しいときに助けられなければ、エースではない」と話した三谷が速攻を繰り出して反撃。一進一退の攻防に持ち込んだ。
見応えがあったのが、第3ピリオドだった。広島皆実のエース三谷と、実践学園のエース江原信太朗(3年)が互いに3ポイントやドライブで点を取り合う形になり、試合を盛り上げた。広島皆実の藤井監督も「見応えがあって、面白かった」と話した時間帯だった。試合全体で三谷が5本、江原が4本の3ポイントを決めているが、ほとんどが、この時間帯。三谷は「江原君は、すごくスキルがあって、自分は試合を通して全然抑えることができていなかったけど、あのときは、自分もわくわくしていた」と振り返った。主将不在の中、エースが役割を果たすと、チームは次第に勢いを持ち始めた。