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高校女王3人誕生の佐賀商、強さの裏に震え上がる猛練習 折れた心を支える言葉は「日本一になるんだろ?」

柔道の全国高校総体(インターハイ)は12日、北海きたえーる(北海道立総合体育センター)で女子の個人戦が行われた。この日行われた4階級のうち、63キロ級の清水優陸(2年)、78キロ級の中野弥花(3年)、78キロ超級の井上朋香(2年)と佐賀商が3階級で優勝した。11日の女子団体でも初優勝。強さの背景には「めちゃキツい」と選手も音を上げる猛練習があった。

佐賀商から3人の高校女王が誕生【写真:宮内宏哉】
佐賀商から3人の高校女王が誕生【写真:宮内宏哉】

柔道インターハイ、女子個人戦

 柔道の全国高校総体(インターハイ)は12日、北海きたえーる(北海道立総合体育センター)で女子の個人戦が行われた。この日行われた4階級のうち、63キロ級の清水優陸(2年)、78キロ級の中野弥花(3年)、78キロ超級の井上朋香(2年)と佐賀商が3階級で優勝した。11日の女子団体でも初優勝。強さの背景には「めちゃキツい」と選手も音を上げる猛練習があった。

 前日、悲願の女子団体初Vを達成した佐賀商。最終日も強さを誇示した。まずは63キロ級、清水が木村穂花(滋賀・比叡山2年)と対戦。鮮やかな払腰で一本勝ちを収め「優勝できて安心している」と喜んだ。さらに78キロ級では中野が9分を超える激闘の末、大多和心(福岡・敬愛2年)の反則で勝利。78キロ超級の井上も技ありで山口千弘(福岡・敬愛1年)に勝ち、佐賀商から3人の女王が誕生した。

 3人が揃って優勝の要因に挙げたのは「正直、めちゃキツい」と表現する追い込み練習。細かい内容は日によってまちまちだというが、スピード打ち込みは長い時間から徐々に短く、何セットも続けて行う。その辛さは「最初はキツ過ぎて、学校を間違えたと思った(清水)」「みんな泣きじゃくって乗り越える(中野)」とタフな選手でも音を上げる程だという。

63キロ級を制した清水は「仲間がいるからやり切れる」と感謝【写真:宮内宏哉】
63キロ級を制した清水は「仲間がいるからやり切れる」と感謝【写真:宮内宏哉】

 それほどの練習をこなせるのも、一人じゃないから。上級生からの声掛け、コミュニケーションに支えられて下級生もついてくる。中野は「苦しいときは逃げたくなるし、特に入ってきたばかりの1年生は頑張り方がわからない。最初から全員が頑張れるわけではないので、そこを上級生の声かけで補っていく」と説明する。

「皆、日本一を目標にしている選手ばかり。苦しんでいる時は『日本一になるんだろ?』って声を掛けます。辛いときは目標が見えなくなっていると思うので、そこを思い出させる。ここを踏ん張れば、勝てるからって」

 入学前、激しい練習に面食らった清水は「仲間がいるからやり切れるし、やり切れるから自信につながる。佐賀商でよかった」と語り、井上も「他の高校では教えてくれないことを教えてくれる。日本一になりたかったし、強くなりたかったのでやるしかないと思っていた」と成果を実感。ともに日本一となった後輩2人に、中野は「改めて信頼できるなって、頼もしい存在です」と笑った。

(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)

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