日曜日はオフ、年休制度あり 異端の強豪バスケ部が“バスケだけに固執しない”理由
バスケだけに固執しないからこそ強いチームの神髄
今年のチームは、試合序盤の出足が鈍いという課題を持っているが、立て直しのきっかけになっているのは、応援であり、先発以外のメンバーの奮闘だ。昨年のU-16アジア選手権で日本代表に選ばれた2年生の岩崎光瑠は「チームの良さは、一つになれるところ。コート上も先発がダメでも、サブがどうにか盛り上げて、それを見た先発がもう一度頑張るし、出られない選手はコート外でも応援で頑張る。結果的に差をつけて勝った試合でも、データ班が分析してくれているから、しっかりとリードを得ることで、先発以外の選手が出場できる時間を長く取ることができたのだと思います」と話した。岩崎自身は、代表活動で外国籍選手と対戦した経験をチームに還元し、留学生対策に役立てたいという。
選手が自ら考え、率先してアイデアを出して取り組む。インターハイの初戦は、留学生を擁する東海大諏訪(長野)で強敵。それでも、明るく挑む。主将の野崎は「正面から当たらずに頭(工夫)で勝てることを証明して勝ち上がりたい。僕たちは、色々な取り組みを分業制でやっていて、一つになったときは爆発的な力が出る。大阪府の予選も、勝った試合はみんなの結束力が半端じゃなくて、鳥肌がぶわっと立って、気持ちが高ぶった。良いプレーが出て、コートの中と外が互いに盛り上げていた。全国大会もそんな感じで戦いたいです」と意気込みを語った。
ポジティブなエネルギーに溢れた近大付は、ハーフタイムに着る特製Tシャツに、あるメッセージを用意するつもりでいる。バスケだけに固執しないからこそ強いチームの神髄が、そこに込められている。
◇バスケ、男女で熱戦 インターハイのバスケットボールは8月1日に開会式が行われ、2日より6日間にわたって熱戦が繰り広げられる。今大会は全国高体連公式インターハイ応援サイト「インハイTV」を展開。インターハイ全30競技の熱戦を無料で配信中。また、映像は試合終了後でもさかのぼって視聴でき、熱戦を振り返ることができる。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)