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前橋育英、13年ぶりの優勝に王手 名将・山田監督が感謝した「夏の特別ルール」とは

前橋育英は前半のクーリングブレイク後に試合のペースを掴んだ【写真:平野貴也】
前橋育英は前半のクーリングブレイク後に試合のペースを掴んだ【写真:平野貴也】

決勝で帝京と対戦、主将の徳永「山田監督を優勝させたい」

 体だけでなく頭も冷やした前橋育英が冷静にパスをつないで、じわりじわりと試合のペースを手繰り寄せたのは、このクーリングブレイクの後だった。完全にリズムをつかんだ後半は、シュート数5対2と押し込み、確かな地力を示した。後半途中には、大会直前に右膝の怪我を再発した日本高校選抜のMF根津元輝(3年)も交代出場。堅守を誇る米子北を崩しきれず、0-0のままPK戦に突入したが、直前に交代出場したGK大澤脩人(3年)がゴールマウスを守るなか、相手キッカー2人がクロスバーに当てて失敗。PK戦4-3で辛くも決勝行きの切符を手にした。

 翌30日に徳島県の鳴門大塚スタジアムで行われる決勝戦では、帝京(東京)と対戦する。主将の徳永は「絶対に勝つ。PK戦で勝った後、少し緩んでいる雰囲気をミーティングや明日のウォーミングアップでしっかり引き締めて臨みたい。2回戦で対戦するはずだった磐田東(静岡)が(新型コロナウイルス陽性者が出たため辞退して)出られなかったので、その分も背負ってというところと、ここに来られていない選手もいるなかでチームを代表しているところがあるし、監督をテッペンまで連れて行きたい思いもある。山田監督を優勝させたい」と意気込みを語った。

 勝てば初優勝を果たした2009年以来13年ぶり2度目のインターハイ制覇。最も重要なゲームで冷静に本領を発揮できるか、決戦に注目が集まる。

(平野 貴也 / Takaya Hirano)

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