名門・帝京、青森山田を破り15年ぶり全国16強 殊勲の主将「これが下から這い出た力」
主将の伊藤聡太「僕らの目標は日本一」
後半15分、右からのクロスに対して逆サイドから飛び込んだMF松本琉雅(3年)がヘディングシュートを突き刺して同点。松本は「辛い試合になるのは分かっていた。攻めれる時間帯が来たら確実に仕留めようと思っていた」と手応えを話した。さらに後半19分、左からのクロスを相手GKが弾いたところを、帝京のMF伊藤が仕留めて逆転に成功した。終盤は青森山田のロングスロー攻撃にさらされたが、クリアばかりにならず、技術力を発揮してボールをコントロール。巧みに時間を使いながらの守備で応戦し、2-1のまま逃げ切った。後半途中からサイド攻撃が機能したのが大きな勝因だった。
これで帝京は全国大会で15年ぶりのベスト16に進出。前回王者を破る大きな1勝となったが、今季のプリンスリーグ関東で首位争いをしているチームであることを考えれば、まだ満足はしていない。伊藤は「もちろん、青森山田に得点を決められたのは嬉しいけど、対戦相手の1つから点を取っただけ。僕らの目標は青森山田を倒すことではなく、日本一」と目標を見つめ直した。帝京は翌26日の3回戦で丸岡(福井)と対戦する。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)