「先輩の洗濯」とは無縁 闘莉王と日本の部活「僕の『正しい』が全て間違っていた」
今までの「正しい」は間違いと気づき、乗り越えた規律の壁「どんなタイトルより財産」
誰よりも規律にルーズだった16歳は、誰よりも規律に厳しい“闘将”として日本サッカー界に君臨している。部活に励んだ3年間でブラジルの価値観を捨てることができたことは、2003年に日本国籍を取得した闘将にとって人間的に大きな成長だったという。
「ブラジルは日本よりも2000年くらい遅れていると思いましたね。正しいと思って、今までやってきたものは全部、間違っていた。それを認めなきゃいけない。それを認めた上で直さなきゃいけないのが、すごく難しかった。日本語も必死に勉強して1年、2年ぐらい経つと、だいぶ読み書きもできるようになりました。言葉の問題もそうですが、規律の壁を乗り越えたのが自分の中で大きかった。規律が大事と理解できた。どんなサッカーのタイトルよりも、どんな学業の成績よりも自分の中では財産だと思いますね」
仲間と部活で3年間、切磋琢磨する中、培った規律正しさこそ人生の財産。選手権の晴れ舞台に立った記憶よりも、闘莉王の心に深く刻まれている。
(THE ANSWER編集部)