今秋の米留学へ2G 夢切り拓く白星、神戸弘陵・沖吉の壮大な挑戦「笑顔を世界中に」
尊敬するのはキングコング・西野「誰もやってないような面白いことをやりたい」
中学時代の担任教師・川口直巳さんは、沖吉の自宅を訪問した際に驚いたという。「習字で『世界を目指す』って大きく書いて部屋に貼ってあった……」。幼少期から海外を見据えていた沖吉自身は「英語は全くしゃべれない」と謙遜するが、今春からサッカー部の指導にも携わっているALTのスマイル先生は「英語の授業で『Do you have any questions?』と投げかけると、必ず挙手して質問してくる」とその熱心さに感心している。スマイル先生のサッカー指導は全て英語だが、そのやり取りもかなり上達しているという。
今「一番惹かれてる」のはキングコング・西野亮廣。堀江貴文や前澤友作など実業家からも大いに影響を受けており、将来のビジョンもビッグだ。米国でプロサッカー選手になる道も当然見据えるが「人がやってないことをやりたい。一番大きな夢は、人の笑顔を作ること。それを世界中に広げたい。そのために誰もやってないような面白いことをやりたい。『これ』という明確なものはまだないが、起業、ボランティアなどいろいろなことを考えたい」。可能性は無限大。唯一、必須なのは英語力。だからこそこのタイミングで米国進学を選んだ。
より良い条件で米国に行くためには、この選手権での活躍も求められる。しかし「点を取る意識はあまりない。自分が点を取りに行き過ぎるとチームのバランスが悪くなる。求められること、チームにプラスになること。優先順位を間違えず、できるプレーをしっかりしたい」と冷静だ。「まだ誰もこの結果に満足していない。もったいない失点もあった。しっかり修正していかないと」。まずは目の前の高校サッカーで、主将として最高の結果をつかみに行く。
(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)