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野球だけじゃない 「そう思う人見返す」“愛工大名電の鈴木”が勝ちたかった理由

第98回全国高校サッカー選手権は31日、1回戦が首都圏8会場で行われた。NACK5スタジアム大宮では愛工大名電(愛知)が筑陽学園(福岡)に0-1で敗れ、初出場初勝利を逃した。

愛工大名電の選手たち【写真:宮内宏哉】
愛工大名電の選手たち【写真:宮内宏哉】

サッカー部は選手権初出場、筑陽学園に敗れる

 第98回全国高校サッカー選手権は31日、1回戦が首都圏8会場で行われた。NACK5スタジアム大宮では愛工大名電(愛知)が筑陽学園(福岡)に0-1で敗れ、初出場初勝利を逃した。

 全国の壁を痛感した。愛工大名電の主将・鈴木郁人(3年)は「全国の1勝はすごい、遠いなと思った」と素直な思いを話した。序盤はFW平井碧(3年)がスピードを生かし、相手DFラインの裏を狙うなど、積極的に攻めた。しかし、同点で終わるかに思えた前半アディショナルタイムに失点。そのまま試合終了のホイッスルを聞いた。

 野球部、バレー部などが強豪で知られているが、意外にもサッカー部は選手権初出場だった。イチロー氏などを輩出している野球部が最も印象的と感じている人も多いそうだ。鈴木は「そう思われても、実際(全国大会に)出てないので仕方ない。そう思っている人を見返すというか、初出場で結果を出そうと、みんなともそう話していた」。この大会でサッカー部も全国区に。イレブンは強い思いをもってプレーした。

 部活間の関係性は非常に良い。この日も、参加可能だった野球部の1、2年生がスタンドから声援を送った。サッカー部も、野球部やバレー部の試合があれば応援に行く。「愛工大名電はそういう学校」という宮口典久監督の言葉通り、各部活がお互いに切磋琢磨し、応援しあって力をつけている。鈴木も「お互い応援しあって、相乗効果のような形が出ていると思う」と感謝した。

 初めての選手権。全国の壁は高かったが、スローガンの「明るく、前向きに」のとおり、名電イレブンは大舞台を楽しんだ。鈴木は「今のままでは全国で通用しない。僕たちが引退という節目で、見つめなおして、サッカーに対してまっすぐ取り組んでほしい」と後輩に後を託した。サッカー部の名門に名を連ねる日は、そう遠くないかもしれない。

(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)

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