「記録で2人にメッセージを」― 埼玉栄・宮本一平が“海の向こうの宿敵”に届けた3冠
武器のマッスルパワー「筋肉を最大限に使わないと」…レース前の待機所で筋トレ
「佐藤さんが2冠をしていたことが力になった。自分にとって親友以上の存在。なんでも話せるし、(佐藤が)優勝して自分も優勝しなきゃという気持ちになった」
スタート台に立てば、孤独な闘いの競泳。最強のチームメートの存在が奮い立たせてくれた。
とはいえ、結果が出せるのは実力があってこそ。武器の一つががっしりとした体形だ。100メートルを制した後、こんなことを語っていた。
「筋肉がある部分を最大限に使わないといけないと思った。200メートルと違って100メートルはパワーを使う。だから、体を思う存分、動かせるようにしようと」
昨年12月に腰椎分離症と診断され、肉体強化のため、日常的に腹筋、腕立て、スクワットなど鍛え抜いているが、レース前の待機所でも「汗をかくくらい」に筋トレを敢行。マッスルパワーをフル活用し、大舞台で躍動した。