「あとワンプレー」から敗戦 市立船橋、「まあいっか精神」が生んだ“王者の隙”
ロスタイムに失点&PK負けで連覇ならず涙…監督「ワンプレーが軽い。まあいっか精神」
全国高校総体(インターハイ)は3日、男子サッカー準決勝で市立船橋(千葉)が日大藤沢(神奈川)に1-1で突入したPK戦で敗れ、大会連覇を逃した。後半ロスタイムのラストワンプレーから同点に追いつかれ、まさかの敗戦。朝岡隆蔵監督は「ワンプレーに対する思いが軽い。まあいっか精神」と選手の弱点を指摘した。
悪夢を見ているようだった。
1-0でリードして迎えた後半、ロスタイム。前線で不用意なファウルでフリーキックを与えた。すでに2分間のロスタイムを経過し、3分に突入しようとしていた。そして、運命のワンプレー。センターサークル後方から相手GKがロングパスし、クリアして浮いたボールに詰めきれず、途中出場の日大藤沢MF菊地大智(3年)に豪快に右足でボレーを叩き込まれた。
このまま試合は終了。最後の最後の一つのプレーで、70分守り続けたゴールネットを初めて揺らされた。痛恨の同点弾。起死回生の一撃に歓喜に沸いた日大藤沢イレブンとは対照的に市立船橋はガックリと肩を落とした。
悪夢は終わらない。PK戦、両チーム成功して迎えた4人目、日大藤沢が決めたが、市立船橋は外した。最後の5人目は日大藤沢に冷静に決められ、3-5で敗戦。選手たちはその場に倒れ込み、涙を流した。
王者の連覇の夢が潰えた瞬間だった。