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「やんちゃ」を変えた妹の死 日大藤沢FW三田野が描いた“2人分”のプロの夢

「やんちゃ」を変えた妹の死「その分、オレが頑張らなきゃと」

 180センチ、75キロのがっしりとした体格で、接触プレーにも強いパワーストライカーで指導陣の評価も高いが、三田野について話を聞くと、佐藤輝勝監督は「やんちゃ過ぎて、学校では本当に大変だったんですけど、期待に応えてくれた。1年生の頃だったら、先発じゃないというだけでふてくされるような精神力だったと思うけど、今回は自分の役割に徹してくれた」と苦笑いを浮かべた。

 1年前の夏にBチームに落とされ、少し痛めた程度の負傷を理由に練習を休むなど、気持ちを腐らせたこともあったという。良くも悪くも若者らしく、気分屋な一面を持っている。ただ、今の三田野は、違う。先発から外れていても、主将の安松元気が「チームの荷物を運んだり、誰よりも先にウォーミングアップの準備をしたり、チームの仕事を率先してやってくれるし、みんなに声をかけてくれる」と称賛する働きぶり。試合に出ようが出まいが、自分のできることにまい進している。

 気持ちを入れ替えたのは、妹の死が一つのきっかけだった。昨年12月、強豪クラブの横須賀シーガルズでサッカーをしていた妹の純さんが、病気のために11歳で短い生涯を終えた。三田野にとっては「妹の死」というだけでなく「最も身近なサッカー仲間の死」でもあった。自分のプレーを見ているうちにサッカーが好きになった妹とは、サッカーの話をしたり、サッカーゲームで遊んだりする仲だった。葬式の2日後から、合宿だった。三田野は、心に期するものがあった。

「2人でプロになろうと話していたけど、妹は死んでしまって、なれなかった。その分、オレが頑張らなきゃと思って、この半年間、腐らずにやってきた」

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