能代工、名門復活は道半ば 「県47連覇」以来2年ぶり全国で完敗「これが今の最高」
全国高校総体(インターハイ)の男子バスケットボール1回戦(県営あづま総合体育館)で全国優勝58度を誇る名門・能代工(秋田)が正智深谷(埼玉)に63-86で完敗。「県47連覇」以来、帰ってきた全国で1勝はならなかった。
インターハイ1回戦、全国V58度の元王者が初戦敗退…監督「今日より明日」
全国高校総体(インターハイ)の男子バスケットボール1回戦(県営あづま総合体育館)で全国優勝58度を誇る名門・能代工(秋田)が正智深谷(埼玉)に63-86で完敗。「県47連覇」以来、2年ぶりに帰ってきた全国で1勝はならなかった。
初戦敗退を告げるブザーが鳴り響くと、能代工の選手はサバサバとして表情で整列した。63-86。完敗だった。栄田直宏監督は「試合を通じて彼らのいいところを出してやることができなかった。残念です」と唇をかんだ。
かつての王者が圧倒された。試合序盤からオフェンスリバウンドを取られ、2次、3次攻撃で得点を奪われた。シュートも精度を欠き、「悪い展開では向こうの確率が良く、うちの確率が悪いと感じるもの」と指揮官。前半を終えて28-47と19点ビハインド。「全員で自分たちのバスケットをしよう」と声をかけあったが、後半も流れは変わらず、最後は23点差の大差で敗れた。
「空中の粘りがもっと必要だった。もっと大差で負けた試合でも、いいところはある。ただ、そういういい時間帯を継続して出せるのが強さ。序盤に私が引き出すことができず、申し訳ない」と栄田監督は敗因を背負い込んだ。
「挑戦者」となって挑んだ舞台だった。昨年の県大会決勝、平成に68-100で敗れ、1969年から続く県総体連覇は「47」で途絶えた。一つの時代が終わり、新たな時代が始まった。栄光の次に待っていたのは、苦難だった。