國學院久我山、公式戦無敗で10度目全国切符 日本一も視野「全国でも暴れたい」
大きな可能性を秘めた好チーム、指揮官も自信「全体としては一番良いチーム」
駒大高の意地は見事だったが、今季の國學院久我山の勝負強さは、特筆ものだ。東京都1部リーグ、関東大会東京都予選、関東大会、インターハイ予選で公式戦13試合全勝。この日も延長戦で強さを見せた。延長前半5分、左サイドを崩して大窟が放ったシュートは相手GKに防がれたが、エースFW山本航が力強くゴールへたたき込んで3点目。さらに延長前半9分、左DF山本献(3年)からサイドチェンジを受けた右FW戸坂がシュートを決めて4点目を奪い、勝利を決定付けた。守備面でも長身DF保野友裕(3年)を中心に相手のハイボール攻撃に耐え、延長戦を合わせて4-2で14試合全勝となる白星を収めた。
國學院久我山の清水恭孝監督が「FW富樫佑太(岐阜)、MF平野佑一(水戸)、MF渡辺夏彦(ドイツ3部VfRアーレン)がいた(2013年度の)ときほどのタレントはいないが、全体としては一番良いチーム」と自信を示す好チームは、大きな可能性を持っている。攻撃パターンの豊富さは、全国トップレベル。攻撃参加で特長を見せた左DF山本献は、2015年度に全国高校選手権で準優勝したチームで同じポジションを務めた山本研の弟。「兄の代は粘り強さがあったけど、今年も先制されても勝ってきている。兄の代にも負けない精神力もつけていきたい。全国大会の目標は、もちろん日本一。自分たちのサッカーを日本中に轟かせたい」と兄が果たせなかった全国制覇を目標に掲げた。目指してきた、上手くて強い久我山への進化を全国の舞台で見せられるか、注目だ。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)