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当日変更…初めて箱根を走れず 沖縄の離島から“ケツメイシの息子”の再出発「外れてよかったと…」――国学院大・吉田蔵之介

6区でアンカーを務め、ゴールする吉田蔵之介【写真:長嶺真輝】
6区でアンカーを務め、ゴールする吉田蔵之介【写真:長嶺真輝】

「攻めの走りを」理想像は先輩の高山豪起

 単独走が多い箱根復路を2度にわたって任されたことからも分かるように、イーブンペースで走れることが持ち味の吉田。ただ、それは長所であると同時に、破るべき殻でもあると考えている。掲げるのは「攻めの走り」だ。

「イーブンペースで押していく癖があって、それを脱却できない限り主力にはなれないと思っています。今日も守りの姿勢に入ってしまった部分があったので、反省しています。これから1年をかけ、攻めの走りを身に付けていきたいです」

 前田監督も「彼は刻んで走ることを得意としていますが、自分にはスピードがないと思い過ぎています。最初から攻めて、突っ込んで走って、その後も粘るという走りがまだできない。箱根の往路を走るくらいの気持ちでやってほしいですね」と課題感を共有する。

 吉田が描く理想像は、先輩の高山豪起(4年)である。1年時から毎年箱根に出走し、8区13位、10区10位、5区14位と全て二桁順位だったが、今年の箱根では7区を1時間54秒という歴代2位の好タイムで駆け抜け、区間賞を獲得した。序盤からハイペースで突っ込み、我慢強い走りで4位から2位に順位を上げた。

 その快走ぶりを目の当たりにし、吉田は「(9区、10区あたりも)狙っていきたいですが、往路も走れる力がありながら復路を任された高山さんのような選手を目指したいです」と今後を見据える。改善点に挙げるのは筋力とスピード。「スピードを生むための筋力不足を感じています。今年はトラックでスピードを磨き、最後の数キロを1キロ2分50秒前後で押していける力をつけたいです」と意気込む。

 三大駅伝で主力を張り、国学院大の箱根初優勝に貢献することが最終目標だが、先を見過ぎることはない。4月にある第105回関東インカレのハーフマラソンで「優勝を取りに行きたい」と、目の前の目標に照準を合わせる。その積み重ねが、自身のレベルを押し上げていくと信じている。

 悔しさを推進力に変え、殻を破ることができるか。大学4年間の集大成で、周囲だけでなく、自らも「去年箱根メンバーを外れてよかった」と思える走りを体現するための歩みは、始まったばかりだ。

(長嶺 真輝 / Maki Nagamine)

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