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高校サッカー選手権で“異色デビュー” 温暖タイから雪国へ、留学生が異国で抱く夢

第104回全国高校サッカー選手権は12月29日、首都圏8会場で1回戦が行われ、山形明正(山形)は、大分鶴崎(大分)に1-3で敗れ、初戦で姿を消した。涙をのんだイレブンの中で、タイ人留学生のナトパヴィス・ウォラキットハムロンチャイ(2年)が選手権デビューを飾った。温暖な東南アジアから雪国へ。異色の歩みから1年、周囲とのコミュニケーションが可能なレベルの日本語を習得し、プロへの夢を追いかけている。

山形明正のタイ人留学生ナトパヴィス・ウォラキットハムロンチャイ【写真:橋本啓】
山形明正のタイ人留学生ナトパヴィス・ウォラキットハムロンチャイ【写真:橋本啓】

山形明正、タイ人留学生の奮闘

 第104回全国高校サッカー選手権は12月29日、首都圏8会場で1回戦が行われ、山形明正(山形)は、大分鶴崎(大分)に1-3で敗れ、初戦で姿を消した。涙をのんだイレブンの中で、タイ人留学生のナトパヴィス・ウォラキットハムロンチャイ(2年)が選手権デビューを飾った。温暖な東南アジアから雪国へ。異色の歩みから1年、周囲とのコミュニケーションが可能なレベルの日本語を習得し、プロへの夢を追いかけている。

 山形明正は今大会、2年ぶり2度目の出場を果たした。部員数184人の大所帯で日々、練習で汗を流す。初戦でベンチ入りを果たしたナトパヴィスは後半29分、背番号7を背負いピッチへ。1-2とビハインドの状況から流れを変えるべく、右サイドからパスを呼び込み果敢にゴールへ迫った。だが、最後まで見せ場は作れず、チームはPKでさらに1失点。終了のホイッスルを聞くと、がっくりと肩を落とした。

 1年前に単身来日。「日本サッカーはタイより上手いから」。スピードや技術に優れる日本で技を磨きたい。両親に思いを告げると、快く送り出してくれた。来日当初は「喋るのが難しかった」と語学面への苦労を漏らす。ただ、毎日勉強を続け、今では「日本語もだいぶできますし、コミュニケーションも全然問題ない」(鈴木淳監督)。食生活も問題なく、日本食の好物はとんかつ。「最初は納豆があんまり好きじゃなかった。でも今は食べられる」と、はにかんだ。

 仲間にも恵まれた。入学後から温かな歓迎を受け、留学生としてやってきた他の同胞たちが心の拠り所に。「タイ人も、日本人も、いっぱい友達がいます」。寮生活でチームメートとの絆は一気に深まった。一方、母国と大きく異なる気候への戸惑いは隠せない。年間平均気温が29度前後の温暖なタイから、国内有数の雪国へ。「最初はめっちゃ寒かった。大変だった。今も大変だけど頑張ります」と言って頬を崩した。

 将来の夢は、プロサッカー選手になること。「できるなら日本で」。その先に思い描くのは、母国代表入り、さらには、欧州クラブへの移籍。試合後は「緊張しました」と率直な思いを明かした一方、「また来年戻ってきたい」と早くも視線を先へ。選手権デビュー戦でシュート0本だった悔しさを胸に、異国の地で奮闘を続ける。

(THE ANSWER編集部・橋本 啓 / Akira Hashimoto)

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