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薬学部から初の野球部マネに 実験・実習、週4バイトも…全国4強 麻薬取締官からこの夏、見つけた新たな夢――名城大・吉田紗雪

高校・大学野球の秋の日本一を決める明治神宮大会(神宮)は11月14日から6日間、熱戦が繰り広げられた。大学の部で4強に進出した名城大(北陸・東海3連盟)には、欠かせない裏方の存在がある。同部初の薬学部マネージャーとなった吉田紗雪さん(5年)は現在、学生ディレクターとして部をサポート。部活に勉強と多忙な日常にやりがいを感じ、野球をきっかけに新たな夢も見つけた。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

薬学部から初のマネージャーとして野球部を支える名城大の吉田紗雪さん【写真:山野邊佳穂】
薬学部から初のマネージャーとして野球部を支える名城大の吉田紗雪さん【写真:山野邊佳穂】

勉強と両立で忙しい日常も「部活は心が落ち着く場所」

 高校・大学野球の秋の日本一を決める明治神宮大会(神宮)は11月14日から6日間、熱戦が繰り広げられた。大学の部で4強に進出した名城大(北陸・東海3連盟)には、欠かせない裏方の存在がある。同部初の薬学部マネージャーとなった吉田紗雪さん(5年)は現在、学生ディレクターとして部をサポート。部活に勉強と多忙な日常にやりがいを感じ、野球をきっかけに新たな夢も見つけた。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

 試合前は球場内外を忙しく動き回り、試合中は動画撮影などをこなす。グラウンドで全力プレーを貫く選手たちを、客席から見守る姿は“お姉さん”のようだった。

「支えている選手が試合で活躍した時、うつむいていた選手が自分の言葉でまた頑張ろうと思ってくれた時が、やっていて良かったと思う瞬間です」

 野球部に入って4年目。吉田さんの表情は充実感に溢れていた。

 愛知出身の22歳。愛工大名電高では全国大会常連の吹奏楽部に所属し、1年夏には甲子園のアルプス応援も経験した。妹が野球部のマネージャーを務めていたこともあり「サポート側も経験したい」と思うようになった。

 しかし、進学した名城大の薬学部は、1年間で3単位を落とすと進級できないシビアな環境。「勉強と両立できないなら意味がない」。1年時は学業に専念し、学部生活に慣れた上で2年から野球部へ入部した。

 普段は1~4限までの授業を受け、午後5時半から11時頃までの練習に参加。授業と部活動の隙間時間には学童保育のアルバイトも週4程度でこなす。「予定を詰め込むのが癖で……(笑)」。実験の授業や薬局、病院での実習が入る時もあり、多忙な毎日。それでも「部活は心が落ち着く場所。やっていて良かった」と思いを明かす。

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