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人口2.3万人、九州の離島から強豪へ 親元離れ…主将として全国2位に「一日中、野球に尽くして」――神戸国際大付・井本康太

全国準Vも井本は悔しさを口にした【写真:羽鳥慶太】
全国準Vも井本は悔しさを口にした【写真:羽鳥慶太】

地元・壱岐高の選抜出場が刺激に

 玄界灘に浮かぶ人口約2万3000人の長崎・壱岐島から、中学卒業と同時に単身で本土、それも九州ではなく関西に渡った。野球への向き合い方も一変。「ほぼ一日中、野球に尽くしています」。全国各地から逸材が集まる強豪で、新チームから主将を託され、県大会、近畿大会と優勝に導いた。この日の応援に駆けつけた母の美樹子さんは「初めは不安でしたが、弱音を吐かなくなりました」と目を細めた。

 今春、井本と同じ島出身の友人も多く在籍する壱岐高が、21世紀枠でセンバツに初出場した。島から届いた報せは、複雑な思いもあったが大きな刺激となった。順当にいけば神戸国際大付の来春のセンバツ出場は確実。「今度は自分たちが出られると思うので、気負うことなくそこで力を発揮したい」と意気込む。

 神宮で目の当たりにした全国のレベル。自身は初戦で2ランを放つなど、3試合で打率.571(7打数4安打)、2打点と打撃で結果を残したが、主将としての満足感はない。「上に行くにつれて良い打者、良い投手と当たる。出塁しないといけない所でするし、三振を取らないといけない所でしっかり取る。そういった部分をできる選手が増えたらチームはもっと強くなる」と冷静に分析する。

 見えた課題は「最後の詰めの甘さ」という。この冬にどこまで突き詰められるか。覚悟をもって島を飛び出し、大舞台に挑む井本。春の聖地で今度こそ日本一を掴みに行く。

(THE ANSWER編集部・澤田 直人 / Naoto Sawada)

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