甲子園出場なし「出身校はどうだっていい」 敢えて田舎の大学へ、2度の指名漏れから誓うプロの舞台――八戸学院大・十鳥真乙
高校・大学野球の秋の日本一を決める明治神宮大会(神宮)は14日から6日間、熱戦が繰り広げられた。八戸学院大(東北3連盟)の主将・十鳥真乙(とっとり・まおと)外野手(4年)は甲子園出場のない高校から進学し、全国4強に辿り着いた。「出身校なんてどうだっていい」。誰よりも熱く打ち込んだ大学野球に別れを告げ、夢であるプロの舞台へ思いを語った。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

「八戸は田舎で誘惑がない環境」 東京から進学、夢は社会人経由でプロへ
高校・大学野球の秋の日本一を決める明治神宮大会(神宮)は14日から6日間、熱戦が繰り広げられた。八戸学院大(東北3連盟)の主将・十鳥真乙(とっとり・まおと)外野手(4年)は甲子園出場のない高校から進学し、全国4強に辿り着いた。「出身校なんてどうだっていい」。誰よりも熱く打ち込んだ大学野球に別れを告げ、夢であるプロの舞台へ思いを語った。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)
肩書は関係ない。誰よりも熱い男が魂の一発を叩き込んだ。
17日の神奈川大との2回戦。十鳥は0-1の4回1死走者なしで打席に入った。1ボールからの2球目、183センチ100キロの体格で強振し引っ張った打球は高々と舞い上がる。右翼手が打球を追わないほどの特大弾。主将の一発はチームを勇気づける同点ソロになった。
奮起した打線により6-2で勝利し、18年ぶりの4強へ。翌18日、連覇を狙った王者・青学大との準決勝は初回に2点を先制。最終的に逆転され2-8で完敗したものの、ドラフト1位2人を擁する強豪と堂々戦い抜いた。
「ベスト4という壁を越えるべく4年間やってきた。こういう形になったけど、悔いはない。最後まですごく楽しくやらせてもらえた」
そう話す表情は、清々しかった。
東京実業高出身。3年夏は4番を務めるも東東京大会4回戦(32強)止まり。甲子園出場の経験はない。「八戸は田舎で誘惑がない環境。その中でどれだけ成長できるか挑戦したかった」。東京・蒲田にある都心の高校からプロの舞台を目指し、みちのくへ。
秋山翔吾(広島)、松山晋也(中日)らを輩出した八戸学院大。同級生で東京の高校出身は一人という環境で野球に打ち込んできた。
![[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト](https://the-ans.jp/wp-content/themes/the-answer-pc-v2/common/img/logo_c1.png)








