バスで20分、グラウンド内野だけでも“不利否定” 全国4強の守備力に秘密…環境を言い訳にしない考え方――英明・池田隼人
高校・大学野球の秋の日本一を決める明治神宮大会(神宮)は14日から6日間、熱戦が繰り広げられた。高校の部で4強進出した英明(四国)は、随所で華麗な守備を見せ、高校野球ファンを沸かせた。普段は外野のないグラウンドで日々練習。環境の整う強豪校に比べて不利に思えるが、内野守備の要・遊撃手を務める池田隼人主将(2年)は「デメリットではない」と言い切る。その理由とは。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

明治神宮大会高校の部
高校・大学野球の秋の日本一を決める明治神宮大会(神宮)は14日から6日間、熱戦が繰り広げられた。高校の部で4強進出した英明(四国)は、随所で華麗な守備を見せ、高校野球ファンを沸かせた。普段は外野のないグラウンドで日々練習。環境の整う強豪校に比べて不利に思えるが、内野守備の要・遊撃手を務める池田隼人主将(2年)は「デメリットではない」と言い切る。その理由とは。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)
環境は関係ない。英明ナインが証明した。
16日の北照(北海道)との2回戦。遊撃の池田が魅せた。2-1の8回2死満塁、頭上を越えるフライを背走して懸命に追った。最終盤で一打逆転という大ピンチ、後ろ向きのまま倒れ込んでスーパーキャッチ。グラブを突き上げ、捕球をアピールした。さらに17日の準決勝・神戸国際大付(近畿)戦、2-6の7回1死無走者で中堅に抜けようかという打球に横っ飛び。素早い一塁送球でアウトに仕留め、球場をどよめかせた。
連日見せたファインプレー。中継を観ていたネット上のファンの間でも「英明の守備力は流石」「英明の内野守備上手い」と話題に。「一球に執念を持ってやってきた」。池田がそう話すには理由がある。
秋の香川大会決勝の藤井戦。チームは5失策を喫し、準優勝で終わった。「守備が乱れると負けてしまう」。そこからの練習は、これまで以上に一球にこだわった。「あの試合があったからこそ、ここまでこられた」と胸を張った。
2010年夏に初出場以来、春3度、夏4度の甲子園出場を誇り、高校球界では名の通った香川の強豪校。しかし、グラウンドは学校に隣接していない。朝練はウエイトルームや屋上、放課後はバスで20分程度かかるグラウンドを使用する。
そのグラウンドも内野のみの狭さ。外野手は近くの陸上競技場を利用し、実戦練習は球場を借りて行っている。照明付きのグラウンドや室内練習場を持つ全国の学校に比べると、難しい環境。それでも池田は「デメリットではない」と話す。
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