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回転寿司30皿、砲丸投げVの裏話…17歳で107kgスラッガーの素顔、特大HRに込められた恩返し――九州国際大付・上岡煌

砲丸投げでも才能を発揮 祖父と交わした甲子園出場の約束

 圧倒的なパワーを生み出す体の源は家族の愛情にもある。幼少期は、祖父・盛忠さんが実家に送ってくれるお米で育った。大好物は母手作りの肉じゃがと鶏皮ポン酢。「なんでもおいしく食べてくれます」と優美子さんは目を細めた。

 福岡県久留米市出身。中学時代はクラブチームで活動する傍ら、陸上部に所属していた。市の大会で砲丸投げに出場し、2年生で9メートル10、3年生で10メートル20をマークして優勝。優美子さんによると、練習はしたことがなく「ぶっつけ本番」だったという。白球を鉄球に持ち替えても非凡な才能が発揮されていた。

 春3度、夏9度の甲子園出場を誇る名門で厳しいトレーニングを積む。冬場は“ウォーミングアップ”として「毎日スクワット1500回」が恒例となっている。時間にして約1時間半。上岡も「下半身を強化してキレを出したい」と意気込み、107キロの巨漢を研ぎ澄ませる覚悟だ。

 強靭な肉体のルーツでもある祖父の盛忠さんは5年前に79歳で他界した。生前は「甲子園に連れて行ってほしい」と語っていたという。上岡はネクストバッターズサークルに入る際に、必ず空を見上げて深呼吸をする。「おじいちゃんが見守ってくれている」。九州国際大付は来春のセンバツで順当に選出されるのが濃厚だ。恩返しの想いを胸に、大きな体で甲子園から快音を届ける。

(THE ANSWER編集部・澤田 直人 / Naoto Sawada)

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