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秋の神宮に現れた“新ドラ1候補” 衝撃のKKKKKKKKKK…覚醒の原点は春「ボコボコに打たれた」――立命大・有馬伽久

高校・大学野球の秋の日本一を決める明治神宮大会(神宮)は14日から6日間、熱戦が繰り広げられた。今大会注目を集めたのが、準優勝した立命大(関西5連盟第2)の有馬伽久投手(3年)。1回戦で大会新記録の10者連続奪三振を樹立し、4試合すべてに登板し13回1/3で1失点。来秋ドラフト1位候補として一躍脚光を浴びた裏には、失敗から得た武器があった。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

明治神宮大会で一気に脚光を浴びた立命大・有馬伽久【写真:羽鳥慶太】
明治神宮大会で一気に脚光を浴びた立命大・有馬伽久【写真:羽鳥慶太】

大会新記録の10者連続K、明治神宮大会で話題をさらった立命大の左腕

 高校・大学野球の秋の日本一を決める明治神宮大会(神宮)は14日から6日間、熱戦が繰り広げられた。今大会注目を集めたのが、準優勝した立命大(関西5連盟第2)の有馬伽久投手(3年)。1回戦で大会新記録の10者連続奪三振を樹立し、4試合すべてに登板し13回1/3で1失点。来秋ドラフト1位候補として一躍脚光を浴びた裏には、失敗から得た武器があった。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

 その価値を高めた6日間だった。

 1回戦の東農大オホーツク戦(14日)、6回から2番手で登板した有馬は4イニングを投げ、大会新記録の10者連続三振を奪った。中1日で明大戦(16日)に救援し、6回2/3を2安打無失点に抑えると、名城大との準決勝(18日)では1-0で一打同点の9回1死二塁から登板して打者2人をピシャリ。母校を初の決勝へ導いた。

 翌19日、迎えた前回王者・青学大(東都大学)との決勝。登板を待ちわびた観客の大歓声を浴び、3点ビハインドの7回からマウンドへ。「試合の流れを変える」。疲労で万全の状態ではない。連投の中、懸命に腕を振った。

 しかし、7回無死二塁から谷口勇人外野手(3年)に適時打を打たれて、今大会初失点。2回1失点で降板し、チームも中日ドラフト1位のエース・中西聖輝(4年)から反撃できず。0-4で敗れ、日本一にあと一歩届かなかった。

「疲労があるのは相手も一緒。その中でも抑える力が自分にはなかった。4年生に日本一という結果で恩返ししたかった」

 チームのために、6日間4試合184球を投げ抜いた左腕の目から涙がこぼれた。

 愛工大名電高(愛知)で夏の甲子園に2年連続出場。3年時はエースとしてチームを4強に導いた。立命大に進学し、3年生で今夏の大学日本代表にも選出。今大会で大ブレイクし、来秋ドラフト候補の筆頭に挙がる。ただこの1年、順風満帆に過ごしてきたわけではない。

 春の明大とのオープン戦。先発し、4回6失点を喫した。「左バッターにはほぼ全員に打たれた。ボコボコに打たれて、相当悔しい思いをした」。春のリーグ戦は4勝2敗したがチームはV逸。秋はチームが12季ぶりの優勝を果たしたものの、8試合3勝2敗で防御率は3.40。「チームに迷惑をかけてしまった」と振り返る。

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