1895年創立、北海道No.1の進学校から全国へ 受験を前に…笑顔で終われた競技人生最後の日「陸上やってきて良かった」――札幌南・藤井楓音

「『いつも通り』の再現が大切」 陸上競技から学んだ大切なこと
自由な校風に惹かれて進学し、3年間を過ごした札幌南。
「思った以上に自由で……。球技大会とかの行事も、みんな本当に楽しそうにやっている」と笑い、「いろんな個性を持った人がたくさんいるので、高校のうちにいろんな人と関われるのは利点かな」と感謝する。そんな学び舎で、再び励んだ陸上から学んだことは少なくない。
「競う人がいての競技だけど、私としてはいかにいつも通りを本番に出すか。『いつも通り』の再現が大切だと思っている」。過酷な400メートル障害も「練習した分だけうまくなる」と魅力を語る。レース直後、息を切らしながらでも思考を言語化する姿に知性を感じさせた。
部活生の終わりは受験生の始まり。この日で部活は引退し、机に向かう日々が始まる。
「部活に重きを置いてきたので、勉強に切り替えないと」。ただ、ちょっとくらい自分を褒めてあげてもいい。北海道に帰って、ご褒美にやりたいことを尋ねると「好きなものをたくさん食べたい。フルーツ狩りに行きたいです、いちご狩りとか」と高校生らしく笑った。
「ひとつひとつの練習はつらかったけど、大会が終わるごとに『陸上をやってきて良かった』と思える達成感があった」
全力でやり切ったから、次の挑戦にも全力を注げる。その達成感は、かけがえのない青春の財産だ。
(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)
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