陸上界に現れた17歳の次世代スプリンター 天真爛漫な100m女王「仏像になりそうに…」急カーブを描いた3年間の成長曲線――広島皆実・松本真奈

広島から世界へ「笑顔いっぱいの選手であり続けたい」
6月の中国総体で100&200メートル、400メートルリレー3冠を達成し、7月上旬に行われた日本選手権でシニアのトップ選手に混じって出場。予選で11秒52の自己ベストをマークし、決勝は11秒67で高校生ながら5位入賞した逸材スプリンターだ。
今大会は57年ぶりに広島で開催された総合開会式で選手宣誓を務め、注目の的だった。
「いろんなテレビのメディアさんの前で『優勝する』と言っていたので、できなかったら恥ずかしい。口だけにならずに良かった」と笑い、「応援は地区、県よりも多かったし、(追い風が多く)風も頑張ったみたいで……(笑)」とおどける姿には、どことなく大物感が漂う。
ただ、今大会で残した宿題もある。
200メートルは2位。400メートルリレーは4位だった。100メートルも日本選手権で同じ高校生で、ともに決勝を走り6位だった前田さくら(鳥取敬愛3年)、8位だった田中里奈(伊奈学園総合3年)と直接対決で再戦ならず。松本に続き、田中が2位、前田が3位だった。
「(再戦を)楽しみにしていたけど、国体(国民スポーツ大会)ですね。そこが本物の勝負になる。油断せずにしっかり練習を積んで今後の大会ももちろん1位を狙っていく。高校日本記録が出ていないので、記録もしっかり狙っていきたい」
嬉しさも、悔しさも味わい、新たな目標をくれたインターハイ。「1年生は(準決勝敗退で)全然活躍できず、2年生はリレーだけ。3年生の集大成で個人もリレーも入賞することができて、全体を振り返ったら良かったかな」と急カーブを描いた3年間の成長曲線に胸を張る。
「笑顔いっぱいの選手であり続けたい」と夢を描く17歳。広島から世界へ。数年後、きっともっと大きな舞台で笑顔を咲かせている。
(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)
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