高校野球の女子部員が抱える課題 トイレは我慢、着替え場所なく…取材で聞こえてきた娘を預ける母親の本音
高校野球の第107回全国選手権大会が5日に開幕した。近年は頭髪の自由化やクーリングタイムの導入など、さまざまな環境の変化がトピックとして取り上げられる。そんな中、地方大会で話題になったことのひとつが女子選手の存在だ。神奈川大会を取材した編集部記者は男子の中に混じり、プレーする理由や課題を聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)

編集部記者が神奈川大会で見た女子部員の実情の一端
高校野球の第107回全国選手権大会が5日に開幕した。近年は頭髪の自由化やクーリングタイムの導入など、さまざまな環境の変化がトピックとして取り上げられる。そんな中、地方大会で話題になったことのひとつが女子選手の存在だ。神奈川大会を取材した編集部記者は男子の中に混じり、プレーする理由や課題を聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)
男子選手に混じり、女子選手が泥だらけになりながら、懸命に白球を追う姿に心を揺さぶられる。だが一方で、男女間では身体能力に差があるのも事実だ。普段の練習や練習試合の出場は認められているが、公式戦には日本高野連の規定により出場することはできない。
全日本女子野球連盟によると、女子硬式野球の競技人口は2015年の1519人から2024年には3083人と倍増。軟式を合わせると、推定2万5000人がプレーしているという。女子野球が広がりを見せる昨今、男子野球部に所属する女子選手は少数派の存在ではある。
だが、神奈川大会で何人かの女子選手を取材した記者は、男子野球部でプレーする彼女たちの想いに触れた。
不登校を経験し、人間不信に陥りそうだった時期に野球に出会い、「人間関係が上手くいき始めて、明るくなって変わることができた。(グラウンドは)自分を強く出せる、居心地の良い自分の居場所」とチームメートに感謝した選手。中学から通った中高一貫校で男子野球部に所属し、女子野球部がある高校からの誘いを辞退し、「このメンバーで今までやってきて、離れるのはやっぱり違うかなって」と仲間との絆を選んだ選手。
それぞれに選択の理由がある。また、女子野球部が近隣にないという環境面で選ぶことも少なくない。
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