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TV番組に映った男性に即メール→高校日本一に 練習法に目から鱗「あれ…落ちない?」名門チアリーディング部の転機

梅花RAIDERSを指導する熨斗香里監督(左)【写真:梅花高校提供】
梅花RAIDERSを指導する熨斗香里監督(左)【写真:梅花高校提供】

目から鱗だった“本物”の体幹トレ「崩れそうだけど……あれ? 落ちない!」

 プロトレーナー・木場克己さん。これまで久保建英、長友佑都らサッカーのほか、競泳、柔道など数々のトップアスリートを指導してきた名伯楽だ。

 テレビ画面の木場トレーナーが力説していたのが体幹の重要性。「この方に一度、正しい体幹を聞いてみたい」。そう思ってメールした。面識はなく、決してメジャーではない競技のチアリーディング指導を受けてくれるか不安だった。が、すぐに電話がかかってきて、見てもらうことに。

 これが、大きな転機になった。叩き込まれたのは「体幹」の何たるか。目から鱗が落ちた。例えば、呼吸法。

「それまではとにかく耐えて『息をするな!』という感じ。息は吸ってグーッと吐いて……というところから教えていただき、体幹に関してもとにかく『(体を)締めて耐えろ!』という感じだったものが、一から正しいフォームというものを教えていただきました」

 木場トレーナーから対面で指導を受けて以降、設定された体幹のトレーニングメニューに挑戦し、動画でチェックしてもらう日々。鍛えられた全国クラスの選手たちですら、生まれたての小鹿のようにプルプルと震えるほどだったという。しかし、それらすべては伸びしろの裏返し。

 毎日メニューをこなしていくと、徐々にこなせるように。それは演技に結実する。「『崩れそうだけど……あれ? 落ちない!』という感じ。変化が目に見えて分かりました」と熨斗監督は驚きをもって振り返る。そもそも、チアリーディングの難しさはチーム能力の均等化にあった。

「16人で一つの競技で、それぞれのポジションもある。一番下のベース、後ろで支えるスポット、上に乗るトップ……その子たちに均等に力がないと難しい技はできない。例えばトップだけがすごい回転をできても、下に上げるパワーがなければ難しい。16人の力を一緒にするところが問われます」

 そのため、熨斗監督はトップの選手にトランポリンや器械体操のメニューを与え、持ち上げる重量や怪我を減らすための体重管理も指導してきた。ベースの選手には筋トレを課すなど、ポジションごとにメニューを綿密に分けている。両者にとって欠かせない体幹というピースを埋めることができた。

 迎えた本番。「トリプル3基」を成功させ、梅花RAIDERSに歓喜が訪れた。

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