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メイクもネイルも「私が一番気に入る姿で」 大学生で2番目に速いおしゃれスプリンター・岡根和奏のスイッチ

9月19日から4日間行われた第93回日本学生陸上競技対校選手権(日本インカレ)。大学日本一をかけた熱戦を取材した「THE ANSWER」は文武両道で部活に励む選手や、怪我や困難を乗り越えた選手など、さまざまなストーリーを持つ学生を取り上げる。今回は女子100メートル決勝に出場した甲南大・岡根和奏(3年)。8位で決勝に進み、11秒67(追い風0.4メートル)で準優勝を果たした。メイクやネイルを華やかに施して大会に出場するスプリンター。プレッシャーも感じる中で2年連続2位となり、自信を手に入れた。

女子100メートル決勝で準優勝を果たした甲南大・岡根和奏【写真:中戸川知世】
女子100メートル決勝で準優勝を果たした甲南大・岡根和奏【写真:中戸川知世】

陸上・日本インカレ

 9月19日から4日間行われた第93回日本学生陸上競技対校選手権(日本インカレ)。大学日本一をかけた熱戦を取材した「THE ANSWER」は文武両道で部活に励む選手や、怪我や困難を乗り越えた選手など、さまざまなストーリーを持つ学生を取り上げる。今回は女子100メートル決勝に出場した甲南大・岡根和奏(3年)。8位で決勝に進み、11秒67(追い風0.4メートル)で準優勝を果たした。メイクやネイルを華やかに施して大会に出場するスプリンター。プレッシャーも感じる中で2年連続2位となり、自信を手に入れた。

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 昨年とは一味違った準優勝だった。8レーンを走った岡根は後半で一気に追い上げた。ゴール手前は石川優(青学大4年)が抜け出し、2~4位が横一線に並ぶ。3人が0秒03差以内という大接戦の末に2位に食い込んだ。「8位通過だったので、チャレンジャーの気持ちで挑んだ。端っこのレーンで他の選手も見ずにリラックスして走れたのが良かった」と冷静に振り返った。

 昨年は甲南大が表彰台を独占した種目。岡根も2位に入り、全国にその名を轟かせた。龍谷大平安高(京都)ではインターハイ出場の経験はなく、大学で急成長。現在の自己ベスト11秒55は、入学前から0秒49縮めた。「入学当初は記録が良くなかったけど、自分を信じて練習し続けた」。お尻周りを中心に筋力アップを図り、フォーム改善にも積極的に取り組んだ。6月の日本学生個人選手権でも3位になるなど、全国でも存在感を示している。

プレッシャーも感じる中で2年連続2位となった岡根【写真:中戸川知世】
プレッシャーも感じる中で2年連続2位となった岡根【写真:中戸川知世】

 同じ2位でもその価値は大きい。自分でも結果に驚いた昨年とは異なり、「今年は自分にプレッシャーを与えてしまった部分もあった」と振り返る。準決勝は11秒87(向い風0.8メートル)で8位通過。わずか3時間で気持ちを切り替えて決勝に挑み、「自分のプレッシャーに打ち勝てた達成感がある」と胸を張った。

 競技に励む中で、オシャレを楽しむ女子大生らしい一面も持つ。自由な校風の甲南大。大会中もしっかりとメイクをし、爪もシルバーのミラーネイルを輝かせた。耳にはピアスもキラリ。「部のことは学生主体でやっていて、その分、ネイルや髪の毛は自由。気合を入れるポイントにもなるし、自分が一番気に入る姿でいたい」と今大会もやる気スイッチを入れた。

 女子4×100メートルリレーでは4走を務めてチームの2連覇にも貢献。「優勝を目指してきて、4年生の(エース・青山)華依さんと一緒に優勝を掴むことができて良かった」。来年は大学陸上ラストシーズンとなり、自身がチームを引っ張る立場に。プレッシャーに打ち勝った自信を胸に、更なる飛躍を目指す。

(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)

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