桐光学園が“エリート&雑草”の競演弾で全国切符
敷野「アイツが戻って来ると、悔しいけどチーム力は上がる」
西川と敷野は、エリートと雑草の組み合わせと言えるが、ともにチームに欠かせない存在だ。敷野は「自分はドリブルとか得意じゃないから、極端に言えば、突破までやってもらってパスを待てば良い。逆に、前で体を張れる選手は、あまりいない。そこは、自分がやれたら良い」と話す。一方、西川は浮いたボールを競り合いながら処理するプレーや守備面を課題にしており「敷野君の存在は、結構大きい。やりやすいし、心強い」と、自身の苦手分野を得意とする先輩との組みやすさを話した。ピッチに立てば、肩書きもキャリアも関係ない。敷野は、西川との対照的な歩みの対比を意識していない。ただ「潤が(代表活動で)いないとチーム力が落ちるというのは、一番言われたくない。でも、アイツが戻って来ると、悔しいけどチーム力は上がる」と笑い、純粋に先輩として、同じFWとして持つ意地を垣間見せた。
試合は、後半に三浦学苑に押し込まれたが、しのいでダメ押し点を奪って勝利。11度目の挑戦権を得た。敷野は「夏のインターハイは、準優勝。負けて終わったのだから、自分たちは挑戦者として臨む」と冬の大舞台に目を向けた。全国大会でも、2人は互いの特徴を生かし、また補完しながら、チームの得点源として活躍するに違いない。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)