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父はスカウト、息子はドラフト候補 大学侍J入りの飯山志夢、プロ20年の背中から学んだ“職人魂”

父はプロ野球のスカウト、息子はドラフト候補という立場で勝負の季節を迎える親子がいる。7月にチェコとオランダで2大会を戦う大学日本代表「侍ジャパン」入りした飯山志夢(もとむ=立正大4年)外野手は、進路をプロ入りに絞り、大学ラストシーズンでの更なるアピールにかける。父は日本ハムで内野守備のスペシャリストとして活躍し、今年からスカウトになった裕志さん。その背中から学んだという“生きる術”に迫った。(取材・文=THE ANSWER編集部 羽鳥慶太)

飯山は俊足好打を誇る外野手。大学代表の1番打者を狙う【写真:羽鳥慶太】
飯山は俊足好打を誇る外野手。大学代表の1番打者を狙う【写真:羽鳥慶太】

初の大学日本代表入り…目標叶えた裏に父・裕志さんからの学び

 父はプロ野球のスカウト、息子はドラフト候補という立場で勝負の季節を迎える親子がいる。7月にチェコとオランダで2大会を戦う大学日本代表「侍ジャパン」入りした飯山志夢(もとむ=立正大4年)外野手は、進路をプロ入りに絞り、大学ラストシーズンでの更なるアピールにかける。父は日本ハムで内野守備のスペシャリストとして活躍し、今年からスカウトになった裕志さん。その背中から学んだという“生きる術”に迫った。(取材・文=THE ANSWER編集部 羽鳥慶太)

 22日から神奈川県平塚市で行われた日本代表候補合宿で、飯山はベンチにいる時もひたすら投手の動きに目を凝らしていた。「代表でも1番を打ちたい。そう考えて1年間レベルアップしてきたつもりです。走塁でも観察力を上げていきたい。クセとかに気づければ、確率を上げられますから」。昨年は候補入りしたものの、代表メンバーからは漏れた。今年こそは名を連ねたいと必死のアピールが実った。

 そしてこの習性は、野球を始めた頃から染みついたものでもあった。「1球1球に集中するのは、父を見ていて学んだことですから」。

 裕志さんは1998年にドラフト4位でれいめい高(鹿児島)から日本ハム入り。内野守備のスペシャリストとして知られ、通算911試合出場。鉄壁の守備力を武器に20年間の長い現役生活を送った。時には外野を守り、2軍では捕手も務めたことがある。チームに欠かせぬ戦力だった。

 2017年10月には札幌ドームで引退試合が行われ、場内は超満員。家族で札幌に足を運んだ飯山は、ここでも守備固めで出場した父の最後のプレーを目に焼き付けた。試合後はグラウンドで父に花束を渡し、選手全員からの胴上げを間近に見た。場内に広がる飯山コール。自分もこんな選手になりたいと思うのは自然の流れだった。

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