東京六大学に憧れ、門を叩いた慶応の4番 2年生・加藤右悟の念願は甲子園に響く「若き血」【センバツ】
18日開幕のセンバツ高校野球(甲子園)。「THE ANSWER」では5年ぶり10度目の出場となる慶応(神奈川)の注目選手を連日紹介する。第1回は加藤右悟外野手(新2年)。東京六大学野球に憧れて入学した4番は、伝統の応援歌に思いを巡らせ、夢の甲子園での活躍を誓う。(取材・文=THE ANSWER編集部・中戸川知世)
センバツ高校野球、慶応は5年ぶり10度目の出場決定
18日開幕のセンバツ高校野球(甲子園)。「THE ANSWER」では5年ぶり10度目の出場となる慶応(神奈川)の注目選手を連日紹介する。第1回は加藤右悟外野手(新2年)。東京六大学野球に憧れて入学した4番は、伝統の応援歌に思いを巡らせ、夢の甲子園での活躍を誓う。(取材・文=THE ANSWER編集部・中戸川知世)
東京六大学に憧れ、栃木からやってきた2年生が、伝統の「KEIO」の4番を張る。中学時代に全国大会の経験も持つ加藤は「チームが1つにならないと絶対勝てない。主将や上級生をしっかり信じてついていけるように頑張りたい」と聖地でのプレーに胸を躍らせた。
小学生の時、東京六大学に憧れた。「かっこいいと思って」。慶大系属校の慶応の存在は知らず、最初に目指したのは栃木の実家から5分の場所にある作新学院。だが、中学時代に森林貴彦監督が提唱する「Thinking Baseball」の考えを知って「自分が成長できる」と感化され、越境入学を選んだ。
入学してから1年足らず、最も変わったのは野球に対する考え方。中学までは直球も変化球も絞らず、打席で待った。ただ、高校では投手のレベルが上がり、対応が難しくなる。「今はどちらも待ちつつ、場面によっては変化球だけを待つこともある」。その時、監督には選手側から狙い球を提案する。
「自分たちで考えることができる。サインプレーも増えていて、細かい中で自分で考える楽しさは合っている」。慶応ならではの環境で才能を伸ばし、入学半年あまりで11本塁打。秋は3発を放ち、関東大会は1年生ながら4番に座って4強入り。センバツ切符を掴んだ。
甲子園で楽しみにしていることがある。秋は吹奏楽部の応援が入り、中学生の頃からYouTubeで観ていた慶大伝統の応援歌「若き血」が響いた。しかも、今大会は声出し応援が解禁される。
「声出し応援は高校に入って初めて。『若き血』に声が入ることが楽しみ。応援を受けて、どんどん自分が盛り上がってプレーしていけたら」。アルプススタンドを4番のバットが盛り上げる。
(THE ANSWER編集部・中戸川 知世 / Chise Nakatogawa)