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高校バスケ最後の試合で見せた人間力 敗北直後、中部大第一・小澤飛悠が走った背景

U-18日本代表に入って始めた習慣「日本の人たちの思いを背負っているから…」

 キャプテンに任命され、自覚はさらに増した。「下手くそだった1年生の頃から、監督がメンバーに入れてくれていた。そういう経験をさせてもらうなかで、自分が成長していないのは一番ダメなことなので、朝練に一番早く行ったり、夜も一番遅くまで残ってやってきた」。その努力は実り、2022年度のU-18日本代表にも選ばれた。

 日本代表を経験して、新しく始めた習慣がある。コートに入る前のお辞儀だ。「いままではチームだけの思いだったが、日本代表というのは、日本の人たちの思いも背負っている。だからコートに入るたびに一礼することにしている」。日の丸を背負う選手として恥ずかしくない姿を。プレー以外も疎かにしない、小澤が大事にしてきた「人間力」がここにも感じられた。

 今夏のインターハイでは準決勝まで進んだものの、開志国際(新潟)に敗戦。「インターハイに負けてから日常のことを怒られて、そこからもう一度日常から変えてきた。チームとして、そういうところはしっかりやろうと」。キャプテンとして、チーム全体に「人間力」の向上を促した。目標の優勝には届かなかったが、「最後は1つの目標に向かって1つになれたと思う」と小澤は胸を張る。

 あっという間だったという3年間。「後輩たちにも本当に一瞬だよ、と伝えたいし、一日一日本当に大切にやらないと日本一にはなれないと思う」と、日々を疎かにしないことの重要性を実感した小澤。中部大第一で学んだ「人間力」を武器に、次のステージでさらなる成長を誓う。

(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)

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