高校バスケで生まれた国を越えた絆 東海大福岡1年、伊東友莉香が涙した留学生の引退
3年生が最後に示した姿勢に「自分たちも頑張らないと」
来年からは、頼りにしていた3年生がいなくなる。宮崎優介コーチも「『アミナタがいたから』と言われないように、もう一度心機一転、鍛え直していきたいと思う」と下級生に奮起を促す。伊東も当然それは分かっている。「アミナタさんがいなくなったら、絶対的な高さがなくなる分、もっと平面の強さを磨いていけないと思うので、帰ったらそこをしっかりと磨いて、もう1度この舞台に帰ってきたい」と、すでに前を向く。
3回戦では、大会3連覇中だった名門・桜花学園に劇的な逆転勝利を収め、インターハイに続いてウインターカップでも初の4強入りを果たした。「この経験を生かして、課題は1つでも少なくしつつ、成功したプレーはしっかりと磨いて、ステップアップできるように頑張りたい」と来年はさらなる成長を誓う。
第4クォーター、2分あまりを残したところで、伊東も含めて下級生は全員コートを3年生に譲った。涙を必死にこらえながらベンチから先輩たちの姿を見た伊東には強い思いが宿った。「本当に3年生とやるのがこれで最後だと思ったら、本当に悔しくて……でも、3年生が最後にディフェンスを頑張っているところを見て、自分たちも頑張らないといけないなと感じた」。
優しい言葉でいつも支えてくれた先輩たちが、最後まで諦めないプレーで送ってくれたメッセージ。しっかりと受け止めて、来年もメインコートの舞台に帰ってくる。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)