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高校バスケで生まれた国を越えた絆 東海大福岡1年、伊東友莉香が涙した留学生の引退

バスケットボールの第75回全国高校選手権「SoftBank ウインターカップ2022」の女子準決勝が27日、東京体育館で行われ、初の4強入りを果たした東海大福岡(福岡)が今夏のインターハイ王者、京都精華学園(京都)と対戦。47-70で敗れ、初の決勝進出はならなかった。1年生ながら先発出場した伊東友莉香はチーム2位の15得点の活躍も「本当に3年生の先輩たちに申し訳ない気持ちでいっぱいです」と大粒の涙を流した。一緒にコンビプレーを磨いてきたファール・アミナタ(3年)を筆頭に、優しく声をかけてくれた先輩への感謝の思いが溢れた。

東海大付属福岡の伊東友莉香(15番)【写真提供:日本バスケットボール協会】
東海大付属福岡の伊東友莉香(15番)【写真提供:日本バスケットボール協会】

ウインターカップ2022女子準決勝

 バスケットボールの第75回全国高校選手権「SoftBank ウインターカップ2022」の女子準決勝が27日、東京体育館で行われ、初の4強入りを果たした東海大福岡(福岡)が今夏のインターハイ王者、京都精華学園(京都)と対戦。47-70で敗れ、初の決勝進出はならなかった。1年生ながら先発出場した伊東友莉香はチーム2位の15得点の活躍も「本当に3年生の先輩たちに申し訳ない気持ちでいっぱいです」と大粒の涙を流した。一緒にコンビプレーを磨いてきたファール・アミナタ(3年)を筆頭に、優しく声をかけてくれた先輩への感謝の思いが溢れた。

 セネガル出身のアミナタはこの試合でもチームトップの16得点、21リバウンドと大黒柱の働きを見せた。そのアミナタとコンビを組み、得点源となったのが伊東だった。チーム2位の15得点を決めたものの、「自分がしっかりとシュートを決め切れていれば、勝てた試合だったかもしれない」とシュートの精度が上がらなかったことに悔しさを滲ませた。

 アミナタと一緒にプレーしたい、という思いで東海大付属福岡への入学を決めた。なかなか思うようなプレーができなかったときに支えてくれたのも憧れの先輩だった。

「この1年間、アミナタさんといろんな合わせを練習してきたが、それをこのメインコートの舞台であまり発揮できなかった。でも、アミナタさんは笑顔で声をかけ続けてくれた。その思いに応えようと頑張ったけど、負けて本当に悔しい。いつも『大丈夫、大丈夫、1本返そう』って言ってくれて、その言葉にすごく助けられていた」

 1年生と3年生、日本人と留学生という関係だが、2人とも「自分がやらないと」という思いが強すぎて「やりすぎてしまう」ところは共通しているという。「冷静にやろう、冷静にやろう」とお互いに言い聞かせ、高め合ってきた。

 1年生ながら多くの出場時間を得ている自身の立場はしっかり理解している。「コートに立たせてもらっている以上、出られない人たちの分まで遠慮してはいけないし、自分が引いてしまったら、絶対に『なんでやらないの?』と思われてしまう。コートに立たせてもらっているからには、しっかり責任を持ってやっていくと心に決めている」。その分、この日で引退となる最上級生に対する思いを語ると涙が溢れ出た。

「本当にわがままで頼りない後輩だったけど、いつも優しく声をかけてくれて本当にありがとうございました。3年生と一緒に戦えたことを本当に嬉しく思います。ありがとうございました」

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