中田英寿、中村俊輔ら指導 元日本五輪監督が語る一流選手の共通点
「過去“天才”と言われる選手を何百人と観てきた。しかし、技術、戦術、体力、すべてが10点でも気持ちが0では10×10×10×0=0の選手になってしまう。ミスすれば他の選手や審判のせいにする、自分が苦しくなると諦めるようなメンタルの持ち主では、いくら才能があっても一流になれない」 そう語る山本氏は、高校までは無名に近く、指定校推薦で入学した大学のサッカー部でFC東京の目に止まった長友、Jリーグ下部組織で力を認められなかった時期を経て、小学生時代からの夢だったセリエAでのプレーを実現させた本田の名を挙げた。
技術、戦術、体力が満点でも「0」点になる可能性も―
「一流選手に共通するのは、高い目標を持ち、負けず嫌い。そして、常にチャレンジをする気持ちを持っていること」
これまでサッカー日本代表、オリンピック代表、ユース代表の監督やコーチとして、中田英寿、中村俊輔(横浜FM)、大久保嘉人(川崎)らを指導してきた山本昌邦氏。今月14日、大塚製薬が主催する『ポカリスエット エールと、ともに。ブカツ応援キャラバン』の一環として鳥取県の私立米子北高等学校を訪問し、全校生徒に向けて講演。第95回全国高校選手権出場を決めたサッカー部を筆頭に、野球部、アーチェリー部など全国大会出場経験を誇る運動部を擁する同校で、「一流の選手論」を説いた。
「過去“天才”と言われる選手を何百人と観てきた。しかし、技術、戦術、体力、すべてが10点でも気持ちが0では10×10×10×0=0の選手になってしまう。ミスすれば他の選手や審判のせいにする、自分が苦しくなると諦めるようなメンタルの持ち主では、いくら才能があっても一流になれない」
そう語る山本氏は、高校までは無名に近く、指定校推薦で入学した大学のサッカー部でFC東京の目に止まった長友、Jリーグ下部組織で力を認められなかった時期を経て、小学生時代からの夢だったセリエAでのプレーを実現させた本田の名を挙げた。
「人はみじめな思いをしたり苦しかったりする時こそ力が伸びる。正直、彼らよりもドリブルがうまい、センスがある選手は何千倍もいた。でも彼らがトップで生き残っているのは“いつか見ていろ”と諦めない気持ち、チャレンジする心があったから。一流になれるか否かの根本には、必ずメンタルの強さがある」