青森山田、計28得点で大会記録更新 静岡学園に4発快勝でV王手「100点満点のゲーム」
22日の決勝で米子北と対戦、勝てば16年ぶり2度目の優勝
1点をリードして、青森山田が少し引き気味になる時間がわずかにあったが、大舞台で逆転負けを喫した2年前を肌身で知っているMF松木が球際で果敢に襲い掛かる守備を続けてチームを引っ張り、もう一度攻勢に出た。松木は「選手権の話になるんですけど(得点を)決めて、そこから守勢に回ってしまって、うまくいかなかったので。そこは、自分と(ダブルボランチを組む宇野)禅斗のところで補えていたかなと思います」と振り返った。
ツートップに激を飛ばしてハイプレスを徹底し、サイドの起点を作ってくる静岡学園に対し、サイドMFがしっかりと戻って前向きに守備。中央へ進もうとしたところを松木と宇野が刈り取ると同時に、サイドMFが鋭い反応で飛び出してショートカウンターへ持ち込み、相手にリズムを作らせなかった。前半35分には、その形で押し込んでから相手にパスをつながせずに波状攻撃を敢行。最後は左サイドから田澤が入れたクロスを名須川が決めて2点目を奪った。
後半に入っても攻め手を休めず、後半に4分に松木が完璧な軌道の直接FKをゴール左上にたたき込んで3点目。松木は中盤で守備にも多く関わるボランチのポジションながら、今大会通算5点目でU-18日本代表FW福田師王(3年)と並ぶ得点ランク首位に浮上した。静岡学園はハイサイドまで進むのが精一杯で、ペナルティエリアに侵入することができず、シュートゼロ。試合終了間際、青森山田は途中出場のMF小原由敬(3年)がダメ押しの4点目を奪って文句なしの完勝を収めた。
勝った青森山田は、22日に行われる決勝戦で、米子北(鳥取)と対戦する。勝てば、2005年以来16年ぶり2度目の優勝となる。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)