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“最強の公立”大津が盤石8強、一瞬のスキつくCKから決勝点「あれは選手のアイデア」

じっくりと確実に相手を弱らせ、きっちりと仕留めた。全国高校総体(インターハイ)サッカー男子は18日に3回戦を行い、大津(熊本)は2-0で高岡第一(富山)を破って8強入りを決めた。

森田(右端)、川口(中央7番)の意表を突いたセットプレーから日高(左端)が先制点【写真:平野貴也】
森田(右端)、川口(中央7番)の意表を突いたセットプレーから日高(左端)が先制点【写真:平野貴也】

高校総体サッカー男子、高岡第一を2-0で破り準々決勝へ

 じっくりと確実に相手を弱らせ、きっちりと仕留めた。全国高校総体(インターハイ)サッカー男子は18日に3回戦を行い、大津(熊本)は2-0で高岡第一(富山)を破って8強入りを決めた。

 焦らず、急がず、着実な攻略だった。前半は、一方的にボールを支配する展開となったが、多くの決定機を生み出したわけではなかった。しかし、敵陣でパスを回して相手守備のズレを少しずつ大きくしていった。それでも、決め切れずにいればピンチも訪れるものだが、後半に入ると、疲労で思考能力が低下した相手に対し、鋭い判断から一撃を見舞ってゴールを陥れた。

 後半12分、左コーナーキックを得ると、まだ相手が準備していない一瞬の隙を突いて、森田大智(3年)がショートコーナーでプレーをリスタート。MF川口敦史(3年)からリターンパスを受けてゴール前のファーサイドへセンタリングを送ると、身長191センチのFW小林俊英(2年)が頭で折り返し、DF日高華杜(3年)がヘディングシュートをたたき込んで先制に成功した。

 高岡第一の5バックの中央に位置取り、前半はセンタリングを何度も弾き返していたDF四柳亨丞(3年)が「多分、相手の味方も分かっていなくて、キッカーとショートコーナーを受けた選手しか気づいていなかったと思います。普通にコーナーキックをゴール前に蹴ってくると思っていて、全員がだまされて準備が遅れて、相手の方が一歩反応が早くてやられました」と認める、

 完ぺきなタイミングのズレだった。自身の判断でプレーを再開させた森田は「本当は川口が蹴るんですけど、結構、相手が準備していなかったので(早く)リスタートしようかなと思った」としてやったり。大津を率いる山城朋大監督も「あれは、選手のアイデア。森田が自分で気づいてやったもの」と称賛したプレーだった。

 高岡第一は、シュートゼロに終わった試合で攻撃の形がまったく作れずにいただけに、失点ゼロが心の支え。それを崩す大きな先制点だった。大津は後半25分に川口がミドルシュートを決めて追加点も奪い、スコアこそ決して派手ではないものの、ノーリスクの完勝劇に持ち込む強さを見せた。

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