流経大柏の伝統的キャプテンマーク 1枚の布切れに宿る「嫌われてナンボ」精神
伝統校の重さのしかかるキャプテンマーク
関川は現在、2年生におけるリーダー役を務めている。3回戦で対戦した日章学園(宮崎)との試合後、自身の目指すキャプテン像について語っていた。その理想像こそ、現キャプテンだ。
「ふざけて(宮本)優太君のキャプテンマークを巻いたりするけど、着けただけで、急に不安に駆られる。大丈夫かな……って。全く軽いもんじゃない。偉大なキャプテンたちが何十年にも渡って着けてきたもので、腕に巻くだけでぐっと重みを感じた。自分は、優太君のレベルには全然到達していない。もし、来季自分が務めることになったなら、優太君のようなキャプテンになっていたい。常に笑顔で優しく、きつく厳しくしてくれるキャプテンです」
ずっしりと重さを感じるキャプテンマーク。それは、流通経大柏という高校サッカーで錚々たる歴史を築いてきた伝統校が故の宿命だ。宮本自身も、その重さを感じずにはいられないようだ。
「伝統の重さは感じます。自分は能力が高くてキャプテンになったわけではない。チームのことに目を向けて、チームのために何かやらなきゃいけない選手だった。きつい練習も前に出て、試合では誰よりも声を出して、そうやって示していかないといけない」
物自体はただの布切れ。しかし、ひとたび腕に巻けば、途端に重さがのしかかる。伝統校の歴史を引き継ぐ証は、想像を絶するほどの重圧がかかるようだ。そんな彼は、チームを一致団結させるために取り組んできたことがあるという。