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なぜ、前橋育英は一発勝負に強いのか 大会屈指の最終ラインが示す4人の共通項

徹底された「無理をしない」のスタンス…割り切るドライで大人なサッカー

 磐石の最終ラインに、ここ最近の前橋育英が好成績を残すことができている理由について尋ねると、4人全員が口を揃えて語ったのが「無理をしない」ということだった。

「試合が終盤に差し掛かるにつれて、徹底して相手の背後にボールを入れて、そこでキープするようにする。敵陣でボールを維持するのが方針です」

「試合の終わらせ方ははっきりするようにしている。繋げて取られて失点は一番避けたいので、コーナーフラッグ目掛けてボールを蹴って、前線に収められる選手がいるので、そこで時間を使うように。無理をせずに大きくクリアを躊躇わず蹴り続ける」

「ラスト10分になったらはっきり割り切ることはセオリーとしている。スマートに終わらせるように。高い位置でボールを回すように、落ち着いて終わらせる」

 後藤田、松田、角田がそれぞれ共通したスタンスを示し、チームの中でいかに方針が徹底されているかが伺える。たとえ1点のみのリードだとしても、終盤に差し掛かれば僅かで脆いリードを守り切るべく、高校生らしからぬドライなゲームメークで淡々と試合を終わらせる。

 最終ラインが落ち着いたプレーに徹することを決めたのには昨年のインターハイでも少なくない影響があったようだ。

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