「東京五輪メンバーが必ずいる」― 春高バレー、山本隆弘氏が注目する「2人の原石」
山本氏が「高校生離れしている」と絶賛した逸材とは?
インターハイを制した鎮西(熊本)の1年生エース・水町泰杜、習志野(千葉)の上條レイモンド(3年)だ。
「水町選手はチームが苦しい場面でトスが集まるけど、しっかりと打ち抜くことができる。上條選手は変則的に高い打点で打ってくる。高さは高校生離れしていると思います。彼は3年生で、今年が最後という点でも楽しみです」
こう話した上で「チャンスは全員にあると思う」とも付け加えた。
「身長が高いということで注目されることが多いけど、私は身長は関係ないと思っている。確かに高い方が有利ではあるけど、スパイクさえ打てれば世界と戦える。全員がここでアピールするという強い思いを持ってやってほしい」と独自の考えをもとに力説した。
山本氏自身も鳥取商2年時に春高バレーに出場。バレー人生において、得たものは大きかった。
「私は春高バレーで初めて全国のレベルを肌で感じて、目標にすべきことが明確になった。幸いにも春高後に全日本ユースにも選出してもらい、トップの選手とプレーしてライバルができたという部分が代表のところまでつながっていったと思います」
のちに日本人男子初のプロ選手となり、03年のワールドカップで日本人初の得点王&MVPを獲得、08年北京五輪に出場するなど、輝かしいキャリアの分岐点となった大会。そんな当時の経験を高校生に披露した機会があった。