「2人の脇役」が救った1勝 広島皆実、“シードの難”で見せた「夏とは違う強さ」
目標への道つないだ2人の働き、主将も称賛「夏とは違う強さを出してくれた」
チームを救ったのは、シューターの大道拓将と、控えスタートの山口尚稀だ。藤井貴康コーチは「堅守が持ち味なのですが(相手の方が動けて)全部が後追いになってしまい、ディフェンスやリバウンドで苦しみました。ただ、攻撃では、大道がつないでくれました。速攻も3ポイントも大事なところで決めてくれました」と攻撃陣でチーム最多35得点を挙げた大道の名を挙げた。
大道は「インサイドが苦しんでいる分、外回りが頑張らないといけないと思いました。ガード陣がうまく合わせてくれたので、気持ちよくシュートが打てました。仲間に助けられました。ガードが良い状況を作ってくれたから。合わせてくれたから取れただけ」とどこまでも控え目だったが、持ち前のシュート力でチームを救った。
もう一人の立役者は、2年生の山口だ。苦しんだ第2ピリオドに投入され、高い位置から精力的なディフェンスを仕掛けて、試合の流れを引き戻した。
主将の原は「途中から出て来た山口が頑張ってくれて、夏とは違う強さを出してくれたと思います。山口は、おとなしい奴だけど、秘めたものは人一倍強い。ケガから戻ってきたばかりだけど、影響を感じさせないプレーだった。すごく信頼できる、控えの1番手」と貢献度の高さを強調した。
初戦からエンジン全快とは行かなかったが、2人の脇役によって目標への道はつながった。翌26日に行われる3回戦は、秋田工(秋田)と対戦。今度は主力が力を見せる番だ。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)