練習1本の「意識」で成長は変わる 金藤理絵から水泳部へ“金メダリストのエール”
高校生に贈ったエール「できないことではなく、何ができるかを考えて」
どれも具体的な回答ばかり。共通していたのは「意識」の持ち方で成長は変わるということ。参加者は画面の下に視線を落とし、熱心にペンを走らせていた1時間の授業は、あっという間に過ぎた。
代表して挨拶した高校生は「大会がなくなり、モチベーションもなくなったけど、アドバイスをもらい、みんなモチベーションが上がったと思う。技術面でも細かくアドバイスもらい、明日からの練習に生きると思います」と感謝した。
優しいまなざしで見守っていた金藤さんも、最後に「明日へのエール」として高校生にメッセージを送った。
「今は泳げる状態になっていると思うけど、泳げない時に陸上トレーニングとか映像を見たりとか、いろんなことをやってきたと思います。そうやって、やってきたことを泳ぐ時に思い出してくれたら。陸上と水中が別ではなく、つながっていると考えて、泳げない時期に頑張ったことが発揮されるようにしてほしいです。
どんどんいろんな大会がなくなって、テンションが落ちると思うけど、なくなってしまったことはしょうがない。『本当はインターハイがあったのに』と悔しい思いもわかるけど、できないことではなく、今の状態で自分に何ができるかを考えて一日一日の練習を頑張ってほしい。皆さんのこれからの活躍を応援しています」
インターハイとなったが、高校生たちは今、それぞれが新たな目標に向かい、走り始めている。そんな若いスイマーに五輪金メダリストが寄り添い、伝えた言葉の一つ一つは、かけがえのない財産になった。
■オンラインエール授業 「インハイ.tv」と全国高体連がインターハイ全30競技の部活生に向けた「明日へのエールプロジェクト」の一環。アスリート、指導者らが高校生の「いまとこれから」をオンラインで話し合う。授業は「インハイ.tv」で配信され、誰でも視聴できる。
(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)