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「私も北京五輪後に目標を失った」 ソフトボール山田恵里が高校生に届けたエール

最後に届けた明日へのエール「明日は必ず自分で作り上げることができる」

 あっという間に過ぎていった1時間。参加者を代表した京都の高校生は「たくさんの質問、相談に応えていただき、貴重な体験になりました。京都一という目標を達成できるように、一日一日を大切に頑張っていきたい」と力をもらい、感謝を述べた。それを受け、山田も「明日へのエール」として高校生にメッセージを贈った。

「目標を持つことで人は変われるし、目標に全力で取り組むことはソフトボールを続ける、続けないに関わらず、今後の人生に必ず生きる。仲間を大切にすること、道具を大切にすること、周りの人がいて成り立っていることを忘れず取り組んでもらいたい。明日は必ず自分で作り上げることができる。一日一日を全力でやり切ること。その上でソフトボールを楽しんでもらいたいです」

 最後はオンライン上で“集合写真”を撮影し、授業を終えた山田。その後の取材では「なかなか(高校生と)直接会う機会がないので、多くの人と交流できて良かった」と振り返った上で「インターハイという目標がなくなり、私もすごく残念な気持ち。私自身も五輪がなくなり、モチベーションがなくなった経験がある。何か一つ、目標を持って頑張ってもらいたいです」と願った。

 自身は高校2年生で見たシドニー五輪に刺激を受け、五輪を目標にして競技人生を駆け抜けてきた。東京五輪は次世代の子供たちに向け、格好のアピールの場となる。1年延期となっても、気持ちは少しも切れていない。

「何かを目指すきっかけに五輪はなれる。私自身もそうだった。『自分もこうなりたい』と思ってもらえるプレーがしたいし、目標があることで人生は変わる。そういうプレーが見せたいという意識は強くなった。延期になったことで、私としては準備が長くなったので、プラスと感じている。相手の研究だったり、自分に向き合う時間だったりにして、本番にぶつけていきたいです」

 目標を持つことで変われる。それを体現するため、ソフトボール界の天才打者はバットを振り続ける。

■オンラインエール授業 「インハイ.tv」と全国高体連がインターハイ全30競技の部活生に向けた「明日へのエールプロジェクト」の一環。アスリート、指導者らが高校生の「いまとこれから」をオンラインで話し合う。今後はサッカーの仲川輝人のほか、ハンドボール・宮崎大輔、元テニス・杉山愛さん、元体操・塚原直也さんらも登場する。授業は「インハイ.tv」で全国生配信され、誰でも視聴できる。

(THE ANSWER編集部)

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