「私も北京五輪後に目標を失った」 ソフトボール山田恵里が高校生に届けたエール
女子ソフトボール日本代表主将・山田恵里外野手(日立製作所)が18日、「インハイ.tv」と全国高体連が「明日へのエールプロジェクト」の一環として展開する「オンラインエール授業」に登場。北京五輪で金メダルを獲得し、36歳でなお第一線を走るソフトボール界の天才打者は、インターハイが中止となった全国30人のソフトボール部員へ「目標を持つことで人は変われる」とエールを届けた。
北京五輪金メダリストが「オンラインエール授業」で高校生30人に夢授業
女子ソフトボール日本代表主将・山田恵里外野手(日立製作所)が18日、「インハイ.tv」と全国高体連が「明日へのエールプロジェクト」の一環として展開する「オンラインエール授業」に登場。北京五輪で金メダルを獲得し、36歳でなお第一線を走るソフトボール界の天才打者は、インターハイが中止となった全国30人のソフトボール部員へ「目標を持つことで人は変われる」とエールを届けた。
【注目】「大人の私も受けたい」とネット話題 誰でも観られる「オンラインエール授業」はこちらから(過去のアーカイブ動画も視聴可能)
山田が登場した「オンラインエール授業」はインターハイ実施30競技の部活に励む高校生をトップ選手らが激励し、「いまとこれから」を話し合おうという企画。これまで村田諒太、川口能活さん、佐々木則夫さんら現役、OBのアスリート、指導者が各部活の生徒、指導者を対象に授業を行ってきた。第6回を迎えた授業で、ソフトボールの日本代表主将が高校生と向き合った。
「あの時代があったから今の自分がいる。高校時代は自分の原点です」
高校生たちにまず伝えたのは、基本を大切にすることだった。小1から野球を始め、厚木商(神奈川)入学を機にソフトボールに転向。「インターハイで日本一になること」を目標にして、練習に明け暮れた。大切にしたのは、一日一日を大切にする意識。監督から「毎日の積み重ねが結果につながる」と言われたことを心の真ん中に置き、ソフトボールと向き合った。
そこで、こだわったのは「基本」。バット、グラブ、スパイクという道具があって成り立つ競技。「手入れをすごく大切にして、朝の練習前と夜の練習後にやっていたし、守備、打撃も基本を意識しながら練習していました」。こうした取り組みから類まれなセンスは磨かれ、高2からインターハイ連覇を達成。その後の飛躍の土台となった。
卒業後は日本リーグの日立製作所でなど数々のタイトルを総なめにした。その打撃センスで、いつしか「女イチロー」という愛称が付き、04年アテネ五輪で銅メダル、08年北京五輪で金メダルを獲得した山田は言う。
「高校時代、基本の練習を繰り返したことで、今の打撃、守備の基本ができた。その基本なければ、今の自分いない。同じことを繰り返し繰り返しやって、当時は『練習、長いなあ』とか『意味あるのかな』と感じたこともあったけど、その基本の積み重ねが今後につながるんだと感じています。だから、続けてきて本当に良かったし、あの時代があったから今の自分がいると思います」
現役トップ選手が届けた率直な思いに、高校生も熱心に耳を傾けていた。