高木美帆、涙の金に「みんなにありがとうって言える」 個人種目初Vの悲願「体が限界」
北京五輪は17日、スピードスケート女子1000メートル決勝が行われ、2018年平昌五輪銅メダルの27歳・高木美帆(日体大職)は1分13秒19の五輪レコードで金メダルを獲得した。異例の長短5種目7レースに出場し、今大会4個目のメダル獲得。個人種目初の金メダルに輝き、日本選手団主将が大車輪の活躍で今大会を終えた。
北京五輪スピードスケート女子1000メートル決勝
北京五輪は17日、スピードスケート女子1000メートル決勝が行われ、2018年平昌五輪銅メダルの27歳・高木美帆(日体大職)は1分13秒19の五輪レコードで金メダルを獲得した。異例の長短5種目7レースに出場し、今大会4個目のメダル獲得。個人種目初の金メダルに輝き、日本選手団主将が大車輪の活躍で今大会を終えた。
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内レーンの高木は序盤から前に出ると、勢いよく滑走。暫定トップのタイムを上回るペースで後半に入り、最後は歯を食いしばりながらフィニッシュした。五輪レコードに渾身のガッツポーズ。2組を残し暫定トップに立ち、呼吸を整えながら大きく喜びを表現した。
金メダルが決まると、立ち上がって大喜び。スタッフらと抱き合い、涙を流した。日の丸を掲げながらスタンドへ挨拶。テレビインタビューでは「なんか、この五輪の出だしは辛いことがたくさんあった。自分の調子を上げきれないまま、3000、1500に挑む形になった。苦しい始まりだったけど、最後に自分の全てを出し切ることができた。これで獲れなくても悔いがないくらいベストを出した」と喜んだ。
「さらに金メダルを獲れて嬉しさが倍増というか、形となって残ったなって。正直、体の方はもう限界が来ていて。疲労感というより、結構咳が出るんですけど、体の内臓、中の部分がギリギリだった。パシュートから2日で難しい部分もあった。仲間だったり日本からたくさんのエールをいただいた。最後のスタートの一歩目に怯まずにできた。最後に1000メートルが終わってやっとみんなにありがとうって言えるなって思います。
初めてシニアで表彰台にあがったのも1000メートル。1500メートルを頑張ってきたけど、1000メートルは私には特別な種目なんだなって思います」
高木は1500メートル、500メートル、姉の高木菜那、佐藤綾乃と出場した団体追い抜きの3種目で銀メダルを獲得。平昌(金1、銀1、銅1)を含めて通算6個目のメダルとなり、柔道・谷亮子、アーティスティックスイミングの武田美保、立花美哉の5個を超える夏冬通じて日本女子歴代最多を更新していた。
この日はさらに上積みする7個目のメダルだが、これまで個人種目で金メダルはなかった。3000メートルでも6位入賞し、13日間で今レースが7本目。鉄人ぶりを発揮し、日本チームを引っ張った。
連覇を狙った15日の500メートルで17位だった小平奈緒(相澤病院)は、前回銀メダルのこの種目で1分15秒66の10位だった。
(THE ANSWER編集部)