涙の団体戦から笑顔の個人戦「一番表したいのはやはり感謝の気持ちです」

　北京五輪は15日、フィギュアスケートの女子ショートプログラム（SP）が行われ、米国生まれの中国代表ジュ・イー（朱易）は53.44点の27位。25人が進めるフリー出場は逃したが、団体戦で中国国内で中傷の的にされていた19歳は転倒なく滑り、今大会初めて笑顔を見せた。今大会を終了し、自身のSNSで感謝のメッセージを記した。

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　ジュ・イーは冒頭のコンビネーションが3回転フリップ単発になったが、後半に3回転ループ―3回転トウループをつけてリカバリー。3本のジャンプで転倒なく滑り、最後は笑みを見せた。フリー進出を逃したものの、中国メディア「網易体育」によると、自身のSNSでメッセージを記したという。

「私の北京冬季五輪はこれで全て終わりました。一番表したいのはやはり感謝の気持ちです」と切り出した朱易は「コーチ、チームのみんな、家族、友人それから観客の皆さんから多くの励ましと温かさを頂きました。残念な点もありましたけど、大きかったのは感動です。皆さんの励ましで勇気を頂き、今日、再び試合の場に立った時、心はしっかりと揺るぎなく、落ち着いていました」と振り返った。

　さらに「皆さんが支持してくださったこと、寄り添ってくださり、理解してくださったこと、おおらかな気持ちで受け入れてくださったことに感謝しています。これから、私はもっと明るく輝き、もっと努力します！」と前向きに締めくくった。

　ジュ・イーは6日の団体戦女子SP、7日の女子フリーで転倒が続き、ともに出場選手中最下位。フリーの演技後には涙も見せた。米国生まれで18年に中国籍を取得。中国語が堪能ではないこともあり、中国では心ない声がやまず、多くのSNSアカウントに停止措置が取られるほどの騒動になったが、最後は充実感を感じる演技だったようだ。