北京五輪・フィギュア男子SPで鍵山が2位、宇野が3位

　北京五輪は8日、フィギュアスケートの男子ショートプログラム（SP）が行われ、日本勢は18歳の鍵山優真（オリエンタルバイオ・星槎）が2位、宇野昌磨（トヨタ自動車）が3位に入った。大国ロシアの名手もハイレベルな演技に注目。「完全に違うレベル」「発見はカギヤマ」などと称賛されている。

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　宇野はジャンプの着氷で手を着くミスはあったものの、そのほかは華麗に演じ切り、団体戦でマークした自己ベストを更新する105.90点を記録した。それを上回る高得点を記録したのが五輪初出場の鍵山。ジャンプを全て成功させ、こちらも自己ベストを更新する108.12点を叩き出した。

　ロシアメディア「metaratings.ru」は、アイスダンスの元世界王者でソルトレイクシティ五輪銀メダルを獲得したイリヤ・アベルブフ氏のコメントを紹介。ハイレベルな男子の争いについて「単純に限界を超えて本当に凄すぎます。アメリカ人スケーターと日本人スケーターの滑りに魅了されています。完全に違うレベルです」と驚きを口にしたようだ。

　ロシア・オリンピック委員会（ROC）の選手はセメネンコが7位、欧州王者のコンドラチュクが15位、モザリョフが23位だった。アベルブフ氏は、団体戦のSP、フリーと既に2回演技していたコンドラチェクの体力面を慮りながら「しかし彼がセメネンコのように理想的に滑ったとしても6位か7位だったでしょう」と語っている。

　また同国メディア「sport24.ru」は、02年ソルトレイクシティ五輪男子シングルで金メダルを獲得したアレクセイ・ヤグディン氏のコメントを紹介。自国選手の奮闘を称えつつ「日本と米国が表彰台をかけて戦うでしょう。私にとって今、発見はカギヤマです」と鍵山に注目したという。

　インタビュアーに「カギヤマは（1位のチェン）に勝つかもしれませんか？」と問われたヤグディン氏は「あらゆることが起こり得ます」と返答。8位と出遅れた羽生結弦らにも言及し「何が起こるか分かりません。ユヅルにもまだチャンスはあります。彼の前で扉はパタンと閉まりましたが、倉庫のカギはまだかけられていませんでした」と話している。

　そのうえで、鍵山と宇野について「彼らは優れています」と称賛。チェン、羽生を加えた4人が「表彰台をかけて戦うでしょう」と予想している。