北京五輪・フィギュアスケート男子SP

　北京五輪は8日、フィギュアスケートの男子ショートプログラム（SP）が行われ、世界選手権王者のネイサン・チェン（米国）は113.97点を記録した。羽生結弦（ANA）が2020年2月の四大陸選手権で記録した111.82点を超える、世界新記録。男子フィギュア94年ぶりの五輪3連覇を狙う羽生は95.15点だった。10日のフリーでメダル争いに決着がつく。

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　世界選手権3連覇中の22歳が衝撃の得点を叩き出した。羽生の最大のライバルとして注目されるチェンは最終組で登場。黒のジャケット衣装で、演目は「ラ・ボエーム」を演じた。冒頭の4回転フリップを決めると、3回転アクセル、4回転ルッツ―3回転トウループとジャンプは全て成功させた。フィニッシュ後は右手でガッツポーズ。世界新記録を叩き出し、場内は拍手に包まれた。

　4日の団体戦にも出場したチェンは、男子SPで111.71点を記録。米国の銀メダル獲得に貢献していた。18歳で臨んだ前回の平昌五輪でもメダルが期待されていたが、SPのジャンプでミスを連発。まさかの17位となり、フリーで巻き返したものの総合5位に終わっていた。

　チェンの前に演じた羽生は冒頭の4回転サルコーが1回転になるミスがあり、95.15点だった。チェンとの差は18.82点となっている。日本勢は五輪初出場の18歳・鍵山優真が108.12点と大健闘。平昌五輪銀メダリストの宇野昌磨も105.90点を記録し、いずれもSP自己ベストを更新している。