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1人で金9個、五輪で絶賛バズ状態「クレボステップ」の衝撃 怪物を育んだスキー大国ノルウェーの凄さ

スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」ではミラノ・コルティナ五輪期間中、連載「OGGIのオリンピックの沼にハマって」を展開。スポーツ新聞社の記者として昭和・平成・令和と、五輪を含めスポーツを40年追い続けた「OGGI」こと荻島弘一氏が“沼”のように深いオリンピックの魅力を独自の視点で連日発信する。第10回は、怪物を育んだスキー王国ノルウェーの凄さ。

ミラノ・コルティナ五輪、圧倒的な強さを見せたヨハンネスヘスフロト・クレボ【写真:ロイター】
ミラノ・コルティナ五輪、圧倒的な強さを見せたヨハンネスヘスフロト・クレボ【写真:ロイター】

連載「OGGIのオリンピックの沼にハマって」第10回

 スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」ではミラノ・コルティナ五輪期間中、連載「OGGIのオリンピックの沼にハマって」を展開。スポーツ新聞社の記者として昭和・平成・令和と、五輪を含めスポーツを40年追い続けた「OGGI」こと荻島弘一氏が“沼”のように深いオリンピックの魅力を独自の視点で連日発信する。第10回は、怪物を育んだスキー王国ノルウェーの凄さ。

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 冬季五輪に新たな歴史が刻まれた――。15日のノルディックスキー距離男子30キロリレーでノルウェーが優勝、エースのヨハンネスヘスフロト・クレボ(29)が、冬季五輪史上最多の通算9個目の金メダルを手にしたのだ。上り坂をスキーをはきながら高速回転で走る「クレボステップ」で世界を驚嘆させた「怪物」を知ると、スキー王国ノルウェーの凄さも分かる。

 圧倒的な強さだった。7.5キロを4人で滑るリレー、第1滑走者のイベシェンがトップに立つと、あとは差を広げるだけ。アンカーのクレボは後続を見ながらリードを守り、スタンドの大歓声を全身に浴びながらゆっくりとゴールした。今大会4冠目、通算9個目の金メダル獲得を決めるとチームメートから祝福され、満足そうな笑顔をみせた。

 21歳で18年平昌大会に出場すると3つの金メダルを獲得。22年北京大会で2個を追加し、今大会は個人スプリント、スキーアスロン、10キロフリーで優勝して冬季大会史上最多タイの8個目の金メダルを手にすると、30キロリレーで単独最多記録を樹立した。「チームメートが優勝させてくれた」と仲間をたたえる一方で「まだ、大会は終わっていない」と残り2種目での記録更新にも自信をみせた。

 金メダル9個がどれほどすごいか。夏季大会も合わせて考えれば分かりやすい。五輪での最多金メダル獲得者は競泳の「水の怪物」マイケル・フェルプスだ。04年アテネから16年リオデジャネイロ大会まで得意のバタフライやリレーなどで23個の金メダルを獲得。記録としては突出していて、他の選手との比較にならない。

 このフェルプスに続くのが9個。1972年ミュンヘン大会競泳7冠のマーク・スピッツ(米国)や80~90年代に陸上界を席巻したカール・ルイス(米国)らスーパースターが並び、24年パリ大会で競泳女子のケイティ・レデッキー(米国)と同男子のケーレブ・ドレセル(米国)が仲間入りした。

 競技によって1大会で出場できる種目数も違いから単純な比較はできないが、クレボが残り2種目で五輪のスーパースターたちを抜き去ることは間違いない。冬季大会に限らず、五輪史に残る偉業になる。

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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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